ネイチャー論文を撤回 名大研究チームに不自然なデータ

名古屋大の研究チームが昨年6月に科学誌ネイチャーで発表した論文が、25日付で撤回された。
実験データに不自然な点が見つかったためという。名大は調査委員会を立ち上げ、経緯や研究不正の有無などを調べている。
名大トランスフォーマティブ生命分子研究所の伊丹健一郎教授(合成化学)らのチームの論文で、将来の半導体の材料として期待される炭素素材「グラフェンナノリボン」の合成に関する内容。伊丹教授によると、論文内容が再現できないことに研究室内で気づき、調べると、質量分析のデータに不自然な点が見つかった。8月に大学に報告し、ネイチャー側に撤回を申し入れたという。
伊丹教授は「公表された論文が撤回という形になり、混乱を招いた。科学コミュニティー全体に深くおわび申し上げたい」とコメントした。