「こうのとりのゆりかご」妊娠相談が過去最多 コロナ影響か 熊本・慈恵病院

親が育てられない乳幼児を匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」を運営する熊本市の慈恵病院に、2020年度上半期(4~9月)に寄せられた妊娠相談が過去最多の3844件だったことが分かった。前年同期比で13%(448件)増えた。赤ちゃんポストの運用を検証する市の専門部会で27日報告された。
<知られていない「親子心中」という児童虐待>
10代の年齢別では▽15歳未満が22人▽15~17歳が289人▽18、19歳が449人――だった。部会後の取材に対し、慈恵病院の蓮田健院長は新型コロナウイルスの影響で困窮し出産に不安を持つ人が増えたとの見方を示し、「望まない妊娠と経済的な問題は切り離せない。新型コロナによる休校などで時間があったことも相談の増加につながったのではないか」と話した。
相談の内訳は「妊娠・避妊に関する相談」(2335件)の他、「思いがけない妊娠」(587件)、「中絶」(223件)などがあった。
また、市は専門部会で、19年度に赤ちゃんポストに預けられた11人のうち10人が医師などによる医療的ケアを受けずに自宅で産んだ「孤立出産」だったと明らかにした。9人は生後7日未満で、2500グラム未満の低出生体重児も2人いた。4人は医師の措置が必要な状況で預けられ、うち1人は赤ちゃんポストの外に置かれていた。【清水晃平】