半世紀払い続けたみかじめ料 コロナがきっかけで辞めた

東京都内で1~3月、約100店の飲食店などが暴力団への「みかじめ料」の支払いをやめたことが警視庁への取材でわかった。
うち約20店はコロナ禍で売り上げが激減したことを理由に挙げたという。都の暴力団排除条例は、みかじめ料の支払いを禁止しており、同庁は「コロナ禍で苦しんでいる店が多いはず。強要されている経営者は、まず、警察に相談してほしい」としている。
みかじめ料は、暴力団が「地代」や「用心棒代」として飲食店や遊技場に要求するものだ。店側は組員に現金を渡すほか、暴力団の関係企業から飲料水や植木を法外な金額で買わされるケースが多い。警察は店が暴力団からの支払い要求を断りやすくするため、店を巡回するなど支援態勢に力を入れている。組員に対しては、暴力団対策法に基づく中止命令や再発防止命令を出したり、悪質な場合は逮捕したりしてきた。
警視庁によると、みかじめ料の支払いをやめた都内の店は2020年までの10年間でみると、1年間に約510~約390店。今年1~3月で約100店に上った。うち約20店が「コロナ禍で店の売り上げが減少したため」と、支払いをやめた理由を答えたという。定期的に現金を支払ったり、正月飾りとして干支(えと)の置物や熊手を数千~数万円で買わされたりした店が目立った。やめた店の中には、半世紀に渡って支払いを続けてきた店もあったという。
都の暴力団排除条例は、指定地域の繁華街で店側にみかじめ料の支払いを禁じており、支払った場合は経営者らに1年以下の懲役または50万円以下の罰金という罰則を設けている。ただ、店側が自主的に申告すれば減免が可能だ。組織犯罪対策3課は「相談してもらえたら支援し、警察が全力で守る。暴力団をなくすため、勇気を持って相談してほしい」としている。相談は、警視庁暴力ホットライン(03・3580・2222)へ。(田中紳顕)