「予約競争、むなしい」 集団接種、会場1カ所の千葉市

新型コロナウイルスのワクチン集団接種が12日、千葉市でも始まった。
初日は三つのブースで計319人が接種を受けた。だが集団接種の会場は市内に一つだけで、ほかの指定市と比較して異例の少なさだ。ワクチン供給の遅れから個別接種の予約は進んでおらず、市民からは不満の声が強まっている。
「かかりつけ医では予約開始が未定と言われていたので、まずは良かった」。集団接種会場となった千葉中央コミュニティセンター(中央区)。最初のグループで接種を済ませた美浜区の武田忠義さん(76)は安堵(あんど)の表情を見せた。
市設置の集団接種会場は同センターの1カ所だけ。「個別接種で行う方が、多くの(接種)回数を確保できる」(神谷俊一市長)と、市が約320カ所ある登録医療機関での個別接種を呼びかけているためだ。
だが、思惑はうまくいっていない。現時点で、国が示す7月末までの接種完了は見通せていない。
個別接種を行う医療機関側は国からのワクチンの供給量に不安があるなどの理由で予約を制限し、接種対象もかかりつけ患者に絞っているケースが多い。このため多くの高齢者が集団接種に頼らざるを得なくなっている。
市は当初、毎週日曜だけとしていた集団接種日を週1日増やすなどし、新たに13、21日にも増枠分の予約受付を開始する予定だという。複数の医療機関に電話をして断られたという中央区の女性(76)は「予約競争をさせられているようでむなしい」と憤る。