府「感染者は入院可能」なのに市から報告なし、入院希望の20代男性死亡

京都市は12日、変異した新型コロナウイルスに感染した20歳代の飲食店で働く男性が自宅療養中に死亡したと発表した。
男性は独り暮らしで基礎疾患がなく、当初、入院を希望したができなかった。京都府内の死者では最年少。
市によると、男性は4月29日に発熱やせきなどの症状を発症。5月2日に感染が確認され、3日に入院を希望した。4日には市保健所に「発熱やせきなどは続いているが、全身の倦怠(けんたい)感は前日より改善傾向にある」と話したため軽症と判断した。
しかし、5日に市が5回、電話したがつながらなかった。同日深夜に男性の知人が救急に通報し、6日未明に自宅で死亡が確認された。
府内では患者の入院調整は府の入院医療コントロールセンターが担う。センターには3日、市から男性の状況について、連絡があった。男性が薬の処方を希望したことから市側に外来受診を提案。センターは受診結果で入院もしくは宿泊施設療養を調整する方針だったが、市からの報告はなく、調整対象になっていなかった。
一方、市は連携する医師が4日に男性に電話で病状を確認し、健康観察を続ける判断をしたという。4日時点の府内のすぐに使える病床の使用率は69・1%と逼迫(ひっぱく)していたが、府は「必要な患者は入院できる状態だった」としている。
府内では感染が拡大した年末年始に少なくとも2人が入院待機中に死亡。府によると12日までに自宅で死亡した人は計5人となった。