東北新社、5年間で計54件の接待を確認 特別調査委が報告書

総務省幹部に対する接待問題で、放送事業会社「東北新社」が設置した特別調査委員会(委員長・井上真一郎弁護士)は24日、調査結果を公表した。総務省は2月、2016年以降に計39件の会食があったとしたが、特別調査委は15年11月~20年12月の5年間に、これを上回る計54件の接待を確認した。接待相手の氏名は明らかにしなかった。
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報告書は、会食について「昼間の打ち合わせでは得られない情報などの取得を期待していたとの疑念を持たれる可能性があったと言わざるを得ず、コンプライアンス上、重大な問題がある」と指摘。一方で、認定などの手続きについて「不当な働きかけを行ったことをうかがわせる事情は認められない」と結論付けた。
調査では今年2月から社内メールの分析や役員らへの聞き取りなどを実施。会食54件のうち、手土産やタクシーチケットを渡したケースも各4件あった。会食後、同社が取引先へ渡すことを目的に確保しているプロ野球観戦券を渡したケースも新たに1件見つかった。
会食した役員らは7人で、このうち木田由紀夫元執行役員が最多の49件で、同社側から1人で出席した回数も約半数の26件だった。次に多かったのは菅義偉首相の長男、菅正剛・前統括部長で22件あったが、「(菅首相との関係を使い)働きかけをする意図があったとは認められない」とした。
一方、メールなどの記録から、同社幹部が放送法の外資規制に違反していることを把握した直後の17年8月に、規制に抵触していることや、抵触を前提とした子会社への衛星基幹放送の認定の承継について、同省側に「何らかの報告・相談を行ったと認定することが合理的」との見方を示した。同省側は報告は受けていないと国会で主張しており、食い違いが生じている。 報告書を受けて同社は監督責任を問い、社外取締役を除く取締役7人全員の役員報酬を10%減額とする処分を公表した。期間は中島信也社長と伊藤良平副社長は3カ月、その他の5人は1カ月。 同省は現在、東北新社を含めた全事業者との会食の実態を調査しているほか、第三者で組織する検証委員会が接待によって行政がゆがめられた可能性がないか調査している。【稲垣衆史、松原由佳】
報告書を受けて同社は監督責任を問い、社外取締役を除く取締役7人全員の役員報酬を10%減額とする処分を公表した。期間は中島信也社長と伊藤良平副社長は3カ月、その他の5人は1カ月。 同省は現在、東北新社を含めた全事業者との会食の実態を調査しているほか、第三者で組織する検証委員会が接待によって行政がゆがめられた可能性がないか調査している。【稲垣衆史、松原由佳】
同省は現在、東北新社を含めた全事業者との会食の実態を調査しているほか、第三者で組織する検証委員会が接待によって行政がゆがめられた可能性がないか調査している。【稲垣衆史、松原由佳】