東名あおりデマ、投稿者の被告が最高裁に上告 控訴棄却を不服

2017年に神奈川県の東名高速道路であおり運転を受けた夫婦が死亡した事故を巡り、無関係の会社をインターネット上で中傷したとして名誉毀損(きそん)の罪に問われた投稿者の男性被告(54)=埼玉県川越市=が、罰金30万円とした1審判決を支持して被告の控訴を棄却した福岡高裁判決(5月26日)を不服とし、最高裁に上告した。31日付。
東名あおりデマ URLと「これ?違うかな。」 高裁も名誉毀損認定
判決によると、被告は17年10月、あおり運転をしたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた福岡県中間市の石橋和歩被告(29)=1審で懲役18年、控訴審は横浜地裁に差し戻し=が逮捕された後、石橋被告と同じ姓が会社名にあるが被告とは関係のない、北九州市八幡西区の建設会社の情報が掲載されたサイトにつながるURLなどをネット掲示板に投稿した。
被告は、何者かが掲示板に投稿した「石橋和歩の親って八幡西区で建設会社社長してるってマジ?」との書き込みを目にし、ネットで検索。検索結果に表示されたサイトのURLを、前記の投稿を引用したうえで「これ?違うかな。」という文章に続けて載せた。
1審・福岡地裁小倉支部は投稿が名誉毀損に当たると認定し、求刑通り罰金30万円の判決を言い渡した。これに対し、弁護側は控訴審で「(引用元の投稿も被告の投稿も)断定しない形式で確認を求めているもの」などと反論し、無罪を主張したが、福岡高裁(半田靖史裁判長)は「被告は引用元の投稿の内容自体には何の疑問も呈しておらず、弁護人のいうような意図があったというのは無理がある」と退けた。
また「投稿を見た者が、被害会社が犯罪者を輩出する不十分な指導や監督しかできない会社であるなどといったイメージを抱く可能性は明らかで、被告も、投稿によって被害会社の社会的評価を低下させるかもしれないことを認識していた」と指摘した。【成松秋穂】