飲食店取引業者「我慢の限界」 支援格差大きく 生産者も苦境

新型コロナウイルスの感染対策による飲食店の窮状を日本酒の有名蔵元が新聞広告で訴えた。そうした中、3回目となる今回の緊急事態宣言からは酒類提供店への休業要請が加わり、取引業者や生産者への影響も増している。飲食店に比べ政府や自治体の経済的支援も限られ「我慢の限界に近づいている」と事業の継続を危ぶむ声も上がる。
飲食店保護はいのち守ること 獺祭の意見広告に賛同の声
飲食店向けの卸業者など30店余りが集まり「博多の台所」と称される福岡市中央区の柳橋連合市場。普段は午前中から仕入れに訪れる飲食店関係者でにぎわうが、宣言の発令以降は人通りがぱったり止まった。
鮮魚を扱う船津商店の店長、船津豊次さん(73)は「客は4分の1になり、売り上げは半減。店に立つようになって45年になるが、こんなことは初めて。前回の宣言より影響は大きい」と嘆く。継続的に鮮魚を納める店があるため店は開けているが、11人いる従業員の半数は休ませている。
行政の支援にも不満を募らせる。飲食店には、売り上げ規模に応じ1日4万~10万円の協力金(大企業は上限20万円)が支払われるが、仕入れなどの関連業者には、売り上げ50%以上減で国から法人に対し、月に上限20万円、個人に同10万円が支給される。福岡市内では、市が独自に、売り上げ30~50%未満減の業者にも国と同額を支給するが、飲食店との支援格差は大きく、船津さんは「私たちも雇用や食文化を守る一員。補償は公平にしてほしい」と訴える。
3回目の宣言で売り上げが半分以下になったという中村鮮魚店の立川義孝さん(66)は「もうちょっとの辛抱だろうが、政府は飲食店だけでなく、酒や米、魚などを納めるところも見てもらわんと」と強調した。 福岡市を中心に飲食店など約2500店舗におしぼりを提供するシンコーは、宣言で売り上げが4割程度落ちた。常務の久保田茂昭さん(64)は「今は去年の借入金でなんとかやっているが長くは持たない。宣言が解除されても、中洲などの繁華街が元に戻るかも分からず、先は見通せない」と窮状を語る。 生産者も苦境に追い込まれている。福岡県久留米市でほうれん草や小松菜などを栽培する稲吉正寿さん(42)は「コロナでただでさえ野菜が値崩れするなか、飲食店休業の打撃は大きい。肥料や燃料代は上がり、コロナの長期化で外国人実習生は帰れずに在留資格の変更手続きなどでも持ち出しがある。今後経営を維持できなくなる農家も出てくるかもしれない」と話す。【平川昌範、吉住遊】
福岡市を中心に飲食店など約2500店舗におしぼりを提供するシンコーは、宣言で売り上げが4割程度落ちた。常務の久保田茂昭さん(64)は「今は去年の借入金でなんとかやっているが長くは持たない。宣言が解除されても、中洲などの繁華街が元に戻るかも分からず、先は見通せない」と窮状を語る。 生産者も苦境に追い込まれている。福岡県久留米市でほうれん草や小松菜などを栽培する稲吉正寿さん(42)は「コロナでただでさえ野菜が値崩れするなか、飲食店休業の打撃は大きい。肥料や燃料代は上がり、コロナの長期化で外国人実習生は帰れずに在留資格の変更手続きなどでも持ち出しがある。今後経営を維持できなくなる農家も出てくるかもしれない」と話す。【平川昌範、吉住遊】
生産者も苦境に追い込まれている。福岡県久留米市でほうれん草や小松菜などを栽培する稲吉正寿さん(42)は「コロナでただでさえ野菜が値崩れするなか、飲食店休業の打撃は大きい。肥料や燃料代は上がり、コロナの長期化で外国人実習生は帰れずに在留資格の変更手続きなどでも持ち出しがある。今後経営を維持できなくなる農家も出てくるかもしれない」と話す。【平川昌範、吉住遊】