「奴隷だった」ローソン元従業員、パワハラ・過酷勤務訴訟で和解

コンビニ大手「ローソン」(本社・東京都)の加盟店の店主から日常的にパワーハラスメントや暴行を受け、過酷な勤務を強いられたとして、元従業員の男性(36)が同社に慰謝料など計約1300万円の賠償を求めた訴訟は10日、大阪地裁で和解した。男性は「約2年間無給だった」とも訴えていた。ローソン側が男性に解決金を支払う内容で金額は非公表。
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本部が解決金
和解条項には、ローソン本部が加盟店従業員の労働環境に注意を払い、店主への指導に努めることも盛り込まれた。男性の代理人弁護士によると、本部が直接の雇用関係にない従業員に解決金を支払うのは異例だという。
訴状などによると、男性は2007年から大阪府内の加盟店で働き始めた。陳列のミスや遅刻を機に日常的に叱責されたり、殴る蹴るの暴行を受けたりするようになった。店の釣り銭の残高が合わないなどとして350万円の賠償を求められ、退職する14年6月までの約2年間は無給。377日連続で働かされたこともあったという。
男性は15年9月、店主とローソン本部を相手取って提訴。店主は証人尋問でパワハラや給与の未払いをおおむね認めていたが、提訴後に自己破産した。男性は店主への訴えを取り下げる一方、本部は加盟店への監督責任を怠ったと主張。ローソン側は「店主に労務管理を指導する義務はない」と反論していたが、地裁が和解を促していたという。
大阪市内で記者会見した男性は「奴隷として扱われた。私のような被害が出ないようコンビニで働く労働者の環境を業界全体で考えてもらいたい」と話した。ローソン広報部は「加盟店への注意喚起を通じて再発防止に努める」とコメントを出した。【松本紫帆】