国天然記念物ツガザクラ、今年も盗掘 愛媛県警へ被害届

愛媛県新居浜市は9日、赤石山系の銅山峰一帯に自生する高山植物で、国の天然記念物にも指定されているツガザクラ約30株が盗掘されたとして、新居浜署に盗難の被害届を提出した。
昨年も3株が盗掘されたとして被害届を出している。
市文化振興課によると、5月27日、新居浜観光ガイドの会のガイドから「盗掘されているのではないか」との連絡を受け、31日に市の担当者が標高約1300メートルの山頂付近にある群落を確認。2メートル四方にわたって約15株ずつ盗掘されたとみられる跡を2カ所見つけたという。
市は獣害の可能性も検討したが、斜面沿いにピンポイントで掘り返されていたことから盗掘と判断。8日に新居浜署と市教委が合同で現場検証を行い、9日に被害届を出した。
市文化振興課の担当者は「氷河期から続く営みを一瞬で壊す愚かしい行為で、憤りを感じている。再発防止を強く呼びかけたい」と話した。
ツガザクラは主に東北から中部の標高約2500メートルの高山帯に自生する常緑小低木。銅山峰は分布南限で、低山にまとまった群落があるのは貴重だとして、2019年2月、「銅山峰のツガザクラ群落」として国の天然記念物に指定された。(長田豊)