<独自>東京都直営市場が消費税1億円申告漏れ

東京都直営の中央卸売市場の一つ「食肉市場」(港区)が東京国税局の税務調査を受け、平成30年度までの3年間で約1億600万円の消費税の申告漏れを指摘されたことが15日、関係者への取材で分かった。
本来は消費税のかからない都債の償還(返済)について、課税対象と誤解して税務処理したのが原因だった。追徴税額は過少申告加算税などを含め約1億2千万円で、都側はすでに修正申告したとしている。
消費税は、商品を販売した際などに受け取った「課税売り上げ」にかかる消費税額から、仕入れや外注などで支払った「課税仕入れ」にかかる消費税額を差し引いたものが納税額となる。都の特別会計で収支を管理している食肉市場でも、食肉処理場の使用料などとして業者から消費税を徴収しており、他の経費などで支払った消費税分を差し引いて納税している。
都や関係者によると、食肉市場では資金調達のために発行した都債の返済費として28~30年度、元本と利子を含め総額約22億円を充当。このうち元本の返済分を課税仕入れとして計上していた。これに対し国税局は、都債の返済はそもそも消費税のかからない「不課税取引」で、課税仕入れには計上できないと指摘。課税仕入れ額が圧縮されたことで、1億円超の消費税が申告漏れとなった。
都中央卸売市場財務課は「国税当局の手引きなどに基づき、課税仕入れになると認識して税務処理したが誤っていた。指摘に従って昨年5月に修正申告し、納税を済ませた。現在は認識を改め、適正に納付している」と話している。
食肉市場は、豊洲市場など都内に11カ所ある都中央卸売市場の一つ。食肉の取扱量は1日当たり約315トン(令和元年)で国内では最大規模。