茨城・妻子6人殺害 死刑判決に涙 被害者の先輩、夜勤明けの傍聴

子ども5人を含む6人の命が奪われた事件を巡り、茨城県内の裁判員裁判では初となる死刑判決が下された30日。水戸地裁の法廷に立った小松博文被告(36)は、落ち着かない様子で耳を傾けていた。
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小松博文被告(36)に死刑判決が下された水戸地裁で、1人の女性が傍聴席に座っていた。殺害された小松被告の妻恵さん(当時33歳)の中学時代の先輩という女性は、「メグ(恵さん)にまた会えていたら、自分も何かアドバイスをできていたかもしれないのに」と、目をはらした。
女性は現在、茨城県土浦市在住。恵さんとは、日立市立日高中柔道部で先輩と後輩だった。記憶にある恵さんは、おっとりとした話し方でいつも笑顔。その一方で、試合に負ければ練習に打ち込む、負けず嫌いな一面もあったという。「部活に来なくなった仲間がいれば気にかけていた。面倒見のいい子だった」と振り返った。
恵さんとは中学を卒業以来会っておらず、事件は報道で知った。真相を自分の耳で聞きたいと思い続けてきたが、自身の仕事もあって傍聴できずにいた。それでも判決の日、「今日だけは」と夜勤明けで水戸地裁へ向かった。
判決を聞きながら、「何度も刺されて痛かっただろうな」と涙が出た。ニュースを通し、小松被告が記憶を失ったことは知っていた。それでも、被告の様子に「ずっと下を見ていて、自分のことじゃないような様子。腹立たしかった」。 死刑判決にも、「(被告を)許すことはできない」と語気を強める。「5人の子どもの成長も見たかったろうな」。そう話すと、再び目頭を押さえた。【長屋美乃里】
死刑判決にも、「(被告を)許すことはできない」と語気を強める。「5人の子どもの成長も見たかったろうな」。そう話すと、再び目頭を押さえた。【長屋美乃里】