ゴーン被告逃亡 支援の親子に求刑「真相解明妨げ責任重大」

保釈中だった日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(67)=会社法違反などで起訴=のレバノン逃亡を手助けしたとして、東京地検は2日、東京地裁(楡井=にれい=英夫裁判長)の公判で、犯人隠避罪に問われた米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」元隊員のマイケル・テイラー被告(60)に懲役2年10月、息子のピーター・テイラー被告(28)に同2年6月を求刑した。
支援の被告「犯罪と知っていればしなかった」
検察側は論告で「海外逃亡により前会長の裁判が開けなくなり、真相解明が妨げられた。刑事責任は非常に重大」と指摘。弁護側は最終弁論で、両被告が起訴内容を認めて謝罪したことなどを挙げ、執行猶予付きの判決を求めて結審した。判決は19日。
論告で検察側は、レバノンにいたマイケル被告が2019年6月ごろ、ゴーン前会長の妻キャロル容疑者(54)=偽証容疑で逮捕状=から国外逃亡の依頼を受けたと指摘。マイケル被告は逃亡計画を主導的に進め、ピーター被告は保釈中の前会長と日本で協議し、計画実行に不可欠な役割を果たしたとした。音響機材用の箱の中に前会長を隠してプライベートジェット機を使った逃亡方法については、「類例がなく極めて大胆。職人的な熟達が際立つ」と批判した。
さらに、前会長側から両被告側に計約136万ドル(約1億5000万円)相当が支払われ、プライベートジェット機の手配金40万ドル(約4400万円)などを除いては、それぞれが経営する会社の経費の支払いなどに充てられたと指摘。「経済的利益を期待した私欲的な犯行だった」とした。 弁護側は、マイケル被告が保釈中の前会長を逃亡させても罪になるとは思っていなかった上、日米での身体拘束が400日を超えているとして情状酌量を求めた。【遠藤浩二】
弁護側は、マイケル被告が保釈中の前会長を逃亡させても罪になるとは思っていなかった上、日米での身体拘束が400日を超えているとして情状酌量を求めた。【遠藤浩二】