皇宮警察、初の女性警視正誕生 採用時は女子トイレなし

皇族方の護衛や皇居などの警備にあたる皇宮警察本部。
130年以上の歴史がある組織で今年、初めて女性が「皇宮警視正」となった。40年前は男性護衛官しかいなかった同本部は、直近3年では、全国の警察組織でも女性護衛官(警察官)の採用割合がトップクラスで20%を超え続けている。現在の皇室には女性が多く、女性護衛官の活躍の場はますます増えているという。
警視正になったのは、菅廣子さん(57)。警部、警視への昇進も常に「女性初」。そして今春、四つある護衛署の中で、両陛下や多くの皇族方がお住まいの赤坂御用地を守る赤坂護衛署の署長となった。菅さんは「ご対象(皇族方)が安心して過ごし、ご公務に集中いただけるよう尽力したい」と意気込む。
1886年に皇宮警察署として創設された同本部では、1980年度から本格的に女性護衛官の採用を始めた。だが、当時は女性のための施設は整っておらず、86年に護衛官となった菅さんの同期も52人のうち女性は3人。全体でも十数人しかいない女性用のトイレやシャワーもなかった。
■美智子さまにピタリと寄り添う女性側衛官
そんな「男社会」は平成に入るころから変わっていった。
女性しか入れない場所の警備や護衛など、より高いレベルでの警護のために女性護衛官の必要性が見直されるにつれ、採用人数も増加。女性護衛官の割合が年々増えており、今年4月時点では11・9%の113人が在籍している。
現在、皇室を構成する18人のうち女性は13人で、今年12月には両陛下の長女愛子さまが成人を迎え、公務に携わるようになる。そういった外出の際、身辺を近くで守る「側衛官」を務める女性護衛官は欠かせない存在となっている。 昨年10月に明治神宮を参拝した上皇后美智子さまには、女性側衛官がピタリと寄り添い、段差など周辺に注意を払っていた。美智子さまは側衛官の腕を支えにし、安心して歩いているように見えた。菅さんは「護衛で大切なことは、気配りや様々な視点。屈強な体格でも、予測や気づきがなければご対象をお守りできないのは性別に関わらない」と語る。 同本部は、育休や職場復帰の制度普及も推進しており、男女ともに継続して働ける環境づくりに取り組んでいるという。幹部は「性別や年齢にかかわらず多様な視点を採り入れ、より良い組織を目指していく」としている。(杉浦達朗)
昨年10月に明治神宮を参拝した上皇后美智子さまには、女性側衛官がピタリと寄り添い、段差など周辺に注意を払っていた。美智子さまは側衛官の腕を支えにし、安心して歩いているように見えた。菅さんは「護衛で大切なことは、気配りや様々な視点。屈強な体格でも、予測や気づきがなければご対象をお守りできないのは性別に関わらない」と語る。 同本部は、育休や職場復帰の制度普及も推進しており、男女ともに継続して働ける環境づくりに取り組んでいるという。幹部は「性別や年齢にかかわらず多様な視点を採り入れ、より良い組織を目指していく」としている。(杉浦達朗)
同本部は、育休や職場復帰の制度普及も推進しており、男女ともに継続して働ける環境づくりに取り組んでいるという。幹部は「性別や年齢にかかわらず多様な視点を採り入れ、より良い組織を目指していく」としている。(杉浦達朗)