田崎史郎氏が分析、小池知事の策士ぶりが際立った 情勢変えたのは「入院」…都議選 投開票

東京都議選(定数127)が4日、投開票された。46議席で第1党だった地域政党「都民ファーストの会」は特別顧問を務める小池百合子知事(68)が最終日に激戦区を精力的に回り、風向きが一変。議席数は減らしたが、選挙前の激減予想を覆した。自民党は第1党を奪還したが、公明党との合計で過半数には届かず。新型コロナウイルス感染拡大や、東京五輪・パラリンピックを巡る菅政権の対応に都民の批判が高まり、逆風が吹いた形だ。選挙戦が始まる前の予想とは大きく異なる結果を、識者はどう見ているのか。また、この結果は今秋にも行われる衆院選に影響を与えるのか。ジャーナリストの田崎史郎氏(71)が語った。
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都民ファーストの会の特別顧問を務める小池知事の策士ぶりが際だった選挙だった。
自公は都議選を前に、過半数の64を「取れる」と踏んでいた。複数区で新人を立てるなど強気で、党幹部を国政選挙並みに投入してぬかりなく臨んだはずだった。フタを開けてみれば、小池氏にしてやられた、ということだろう。
選挙の前と後の情勢を大きく変えたのは、小池氏の入院だ。新型コロナ対応などで疲労が蓄積したとされたが、公務に復帰し、最終日には各陣営に激励に行った。これは自公幹部にとって寝耳に水だった。事前に「小池氏は応援には行かない」という密約もあったが、それをほごにした形になった。小池氏の応援は、無党派層に対し「小池=都民ファ」という図式を浸透させるには十分だったのではないか。
自・公・都民ファという3会派から支持を受け、都政運営に支障はないだろう。国政復帰の可能性もささやかれる小池知事だが、コロナ対策もあり、国との調整など、課題も山積する。都民からも根強い人気はあるが、現段階での国政進出は難しい。かつて希望の党を作り、衆院選で大惨敗しており、同じことを繰り返すとも思えない。都知事として発信力を生かしつつ、様子見だろう。