「現場は大混乱」「制度設計に甘さ」福岡知事が国に苦言

新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、福岡県の服部誠太郎知事は6日、保育士らへの優先接種について月内の実施は「不可能」との認識を示した。
使用を想定していたモデルナ社製ワクチンの不足で国が申請の受け付けを休止したためで、「現場は大きな混乱が生じている」と国の対応を批判した。
県は、保育士や教職員、飲食店従業員ら約24万人を対象とする広域接種会場を県内8カ所に設け、今月下旬から段階的に接種を始める計画を進めてきた。
だが、国は先月23日、ワクチンの供給が見通せないとして、自治体の大規模接種や職域接種の受け付け休止を発表。県は翌24日にワクチンの供給を国に申請したが受け入れられず、8月以降も供給の見通しが立っていないという。職域接種では、県内の申請は172件(5日現在)に上るが、国の承認を得たのは78件にとどまり、残り94件への国の対応は不明という。
服部知事は、接種をめぐる混乱に「国の制度設計に甘さがあったのではないか」と苦言。今後のワクチン供給について「国は8月以降のスケジュールを明確にしてほしい」と求めた。
服部知事は、11日に期限を迎える「まん延防止等重点措置」について、県内の感染状況が、政府の分科会が示す主な指標で「ステージ2(感染漸増)」を下回っている点を踏まえ、解除後は飲食店への時短営業を求めない考えを示した。(神野勇人、藤山圭)