多目的トイレで性行為、駅員をワナにかける鉄オタ……駅員が目撃した「本当にヤバい乗客」

大都市で主な移動手段として利用されている列車。毎日多くの乗客を乗せて走る列車が到着する駅に立つ駅係員(以下、駅員)たちの仕事は、私たち乗客の安全や列車の運行をサポートだ。
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そして、駅や列車の中で発生したトラブルやヤバい客への対応も彼らの仕事であり、耳を疑うような事件も連日発生しているという。
◆◆◆
都内の私鉄で駅員をしている桜井真希さん(仮名)は、混沌とした日々をこう語る。
「毎日何かしらのトラブルは起きるのですが、週末の夜と忘年会シーズンはとにかく大変です。泥酔して終電の車内やトイレの個室で寝ている人を起こしたり、ホームや電車内の吐瀉物を片付けたりするのも通常業務。駅構内の清掃は清掃会社に外注していますが、吐瀉物やトイレからはみ出た排泄物の処理は私たちが行います。
過去には、ズボンの裾から下痢便を流しながら歩いている人を注意したこともあります」
iStock.com 一体どういう状況なのか想像もつかないが、利用客が快適に利用できるように駅に出現した “汚物”は迅速に処理しているという。そんな桜井さんが「とても困る」と訴えるのは、多目的トイレでのトラブルだ。「多目的トイレは一定時間カギが閉まったままだと、アラームが鳴って駅員が確認に行くシステムになっています。たいていは誰もいないのですが、たまにとんでもない状況になっているケースもあるんです。たとえば、酔っ払ってお尻を出したまま眠っている人や、吐瀉物が洗面台に詰まっている様子を見たときはめまいがしましたね。 あるときは、多目的トイレの中から悲鳴が聞こえるとの通報があり、すぐに駆けつけて外から『大丈夫ですか?』と確認すると、やはり、女性の悲鳴が聞こえたんです。さすがに事件性を感じてトイレを解錠すると、男女が性行為をしていたんです」 しかも、彼らのプレイの様子がかなり独特だったため「衝撃で呆気にとられてしまった」と桜井さん。トイレの中にいた男性は裸のまま飛び出し、駅の中を爆走していったという。「私が残された女性の対応をしていると、ほかの駅員から無線で『裸の男が走っている』という連絡が入り、駅構内を巻き込んだ大事件になりました。その後、男性も取り押さえられて一件落着。多目的トイレが通常の目的以外で使用された場合は事件扱いになるので、警察に引き渡しました。 去年、アンジャッシュの渡部さんの不倫騒動で多目的トイレが注目されましたが、そんな経験をしていたのであまり驚きませんでしたね」 インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
一体どういう状況なのか想像もつかないが、利用客が快適に利用できるように駅に出現した “汚物”は迅速に処理しているという。そんな桜井さんが「とても困る」と訴えるのは、多目的トイレでのトラブルだ。「多目的トイレは一定時間カギが閉まったままだと、アラームが鳴って駅員が確認に行くシステムになっています。たいていは誰もいないのですが、たまにとんでもない状況になっているケースもあるんです。たとえば、酔っ払ってお尻を出したまま眠っている人や、吐瀉物が洗面台に詰まっている様子を見たときはめまいがしましたね。 あるときは、多目的トイレの中から悲鳴が聞こえるとの通報があり、すぐに駆けつけて外から『大丈夫ですか?』と確認すると、やはり、女性の悲鳴が聞こえたんです。さすがに事件性を感じてトイレを解錠すると、男女が性行為をしていたんです」 しかも、彼らのプレイの様子がかなり独特だったため「衝撃で呆気にとられてしまった」と桜井さん。トイレの中にいた男性は裸のまま飛び出し、駅の中を爆走していったという。「私が残された女性の対応をしていると、ほかの駅員から無線で『裸の男が走っている』という連絡が入り、駅構内を巻き込んだ大事件になりました。その後、男性も取り押さえられて一件落着。多目的トイレが通常の目的以外で使用された場合は事件扱いになるので、警察に引き渡しました。 去年、アンジャッシュの渡部さんの不倫騒動で多目的トイレが注目されましたが、そんな経験をしていたのであまり驚きませんでしたね」 インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「多目的トイレは一定時間カギが閉まったままだと、アラームが鳴って駅員が確認に行くシステムになっています。たいていは誰もいないのですが、たまにとんでもない状況になっているケースもあるんです。たとえば、酔っ払ってお尻を出したまま眠っている人や、吐瀉物が洗面台に詰まっている様子を見たときはめまいがしましたね。 あるときは、多目的トイレの中から悲鳴が聞こえるとの通報があり、すぐに駆けつけて外から『大丈夫ですか?』と確認すると、やはり、女性の悲鳴が聞こえたんです。さすがに事件性を感じてトイレを解錠すると、男女が性行為をしていたんです」 しかも、彼らのプレイの様子がかなり独特だったため「衝撃で呆気にとられてしまった」と桜井さん。トイレの中にいた男性は裸のまま飛び出し、駅の中を爆走していったという。「私が残された女性の対応をしていると、ほかの駅員から無線で『裸の男が走っている』という連絡が入り、駅構内を巻き込んだ大事件になりました。その後、男性も取り押さえられて一件落着。多目的トイレが通常の目的以外で使用された場合は事件扱いになるので、警察に引き渡しました。 去年、アンジャッシュの渡部さんの不倫騒動で多目的トイレが注目されましたが、そんな経験をしていたのであまり驚きませんでしたね」 インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
あるときは、多目的トイレの中から悲鳴が聞こえるとの通報があり、すぐに駆けつけて外から『大丈夫ですか?』と確認すると、やはり、女性の悲鳴が聞こえたんです。さすがに事件性を感じてトイレを解錠すると、男女が性行為をしていたんです」 しかも、彼らのプレイの様子がかなり独特だったため「衝撃で呆気にとられてしまった」と桜井さん。トイレの中にいた男性は裸のまま飛び出し、駅の中を爆走していったという。「私が残された女性の対応をしていると、ほかの駅員から無線で『裸の男が走っている』という連絡が入り、駅構内を巻き込んだ大事件になりました。その後、男性も取り押さえられて一件落着。多目的トイレが通常の目的以外で使用された場合は事件扱いになるので、警察に引き渡しました。 去年、アンジャッシュの渡部さんの不倫騒動で多目的トイレが注目されましたが、そんな経験をしていたのであまり驚きませんでしたね」 インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
しかも、彼らのプレイの様子がかなり独特だったため「衝撃で呆気にとられてしまった」と桜井さん。トイレの中にいた男性は裸のまま飛び出し、駅の中を爆走していったという。「私が残された女性の対応をしていると、ほかの駅員から無線で『裸の男が走っている』という連絡が入り、駅構内を巻き込んだ大事件になりました。その後、男性も取り押さえられて一件落着。多目的トイレが通常の目的以外で使用された場合は事件扱いになるので、警察に引き渡しました。 去年、アンジャッシュの渡部さんの不倫騒動で多目的トイレが注目されましたが、そんな経験をしていたのであまり驚きませんでしたね」 インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「私が残された女性の対応をしていると、ほかの駅員から無線で『裸の男が走っている』という連絡が入り、駅構内を巻き込んだ大事件になりました。その後、男性も取り押さえられて一件落着。多目的トイレが通常の目的以外で使用された場合は事件扱いになるので、警察に引き渡しました。 去年、アンジャッシュの渡部さんの不倫騒動で多目的トイレが注目されましたが、そんな経験をしていたのであまり驚きませんでしたね」 インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
去年、アンジャッシュの渡部さんの不倫騒動で多目的トイレが注目されましたが、そんな経験をしていたのであまり驚きませんでしたね」 インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
インパクトが大きいのはトイレ関連のトラブルだが、彼女は“女性の駅員”という特徴から、客から心ない言葉をかけられるストレスも大きいという。「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「改札の横で座って待機していると、何のトラブルもないのに話しかけて来る男性がいるんです。『女のくせに』とか『女だから安定した仕事に就けたんじゃないのか』とか、意味不明な悪態をついて去っていくんですよね。構内で杖を振り回して暴れていた老人は私に殴りかかってきたのですが、警察が来たとたんシュンとしてました。私が女だから暴力を振るってきたのかな、と思っちゃいました」 桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
桜井さんは今の仕事をはじめてから年々精神的に強くなっている気がする、と、ため息をつく。理不尽すぎるクレームの数々 野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
野田敦史さん(仮名)もまた、日々理不尽な乗客と戦っている私鉄駅員のひとりだ。夜の酔っぱらいも迷惑だが、始発が動き出す早朝はとくに注意が必要だという。「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「終電後は駅に人が入らないようにシャッターを閉めるのですが、前の日に終電を逃した人がシャッターの前で寝ていることがよくあります。早朝、僕がシャッターを開けるときに彼らも目を覚まして、開口一番『終電逃しちまったじゃねえか! どうしてくれるんだ!』と、怒鳴ってくることもしばしば。終電直後ならまだしも、翌日にキレられても返事に困りますよ」 そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
そして、列車内の安全を確保するのも駅員の重要な仕事だ。もしも車内で迷惑行為をする人がいれば、近くの駅に停車して駅員が対応しなければならない。その日は「乗客がドアに張り付いて動かない」という事案が発生したという。「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「朝のラッシュの時間帯に、車内で体を強く押されたと主張する女性がいたんです。『犯人が捕まるまでここを動かない!』と、ドアに張り付いてしまったので列車は立ち往生。イラ立つ乗客からは『仕事行けねえだろ! 駅員がなんとかしろ!』と怒号が飛び、僕たちも説得しましたが女性は動こうとしませんでした」 ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
ホームには、次の電車に乗る予定の乗客が押し寄せて大混乱に陥った。男性駅員が女性客に触るのはセクハラのリスクが高いため、無理に下ろせないという事情も事態を悪化させた、と野田さん。「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「我々では対応ができないので、警察に来てしてもらいました。ただでさえ忙しい朝に、どっと疲れましたね」駅員のミスを同人誌で…本当にヤバいのは「こんな鉄オタ」 駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
駅を利用するのは通勤、通学、旅行客だけではない。鉄道マニア、通称鉄オタも趣味の一環で駅を訪れる。「鉄オタはジャンルによって“めんどくささのレベル”が異なる」と、前出の桜井さんは語る。「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「おそらく、みなさんがイメージする鉄オタは大きな望遠レンズをつけた一眼レフや脚立を持つ“撮り鉄”だと思います。彼らは撮影するときに場所の取り合いをしたり、作品をネット上に発表するので、存在感があるんですよね。でも『列車の運行を妨げるので出ていってくれ』と注意すると、文句を言いながら出ていくのでさほど害はありません。駅員として関わりたくないのは“乗り鉄”と“音鉄”です」 乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
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乗り鉄とは、鉄道に乗ることを重視する鉄道ファンを指す。目的地までの最短ルートを探求する人や路線の制覇を目指す人など、その趣味嗜好は多岐にわたるという。列車に乗るだけなら問題ないように思うが、桜井さんは首を振る。「全員とは言いませんが、駅員にわざとルートに関する質問をしてミスリードを誘うんです。もしも駅員が間違った回答をしてしまうと『◯◯駅の駅員は使えない』とネットでさらされたり、同人誌に書かれて頒布されてしまったりします。新人の駅員だとトラップに引っかかる確率が高いですね」発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出す“音鉄” 野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
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野田さんはルートに関する質問には、緊張感を持って答えているという。もう一方の“音鉄”は、駅や列車にまつわる音を愛好する人々だ。「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「発車メロディや車内放送、車両の走行音を録音する人が多いようです。ただ音を楽しんでくれるだけならいいのですが、発車メロディが1曲全部放送されないと怒り出すんです」 発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
発車メロディが途中で止まると「1曲分流せ」と、クレームを入れてくるという。個人の趣味に口を出すつもりはないが、業務のジャマはしないでほしい、と桜井さん。「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
「毎日過酷で仕事がイヤになる日も多いです。でも『自分たちがトラブルと戦っているからこそ、安全に電車に乗れる人がいる』と、自分を鼓舞しながら仕事をしています。それが唯一のやりがいですかね」 多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
多種多様な“ヤバい乗客”に、真正面から立ち向かう駅員たち。彼らのおかげで、私たちは安心して列車に乗ることができるのだ。(清談社)
(清談社)