「4割が1回接種で感染減少傾向」 首相発言のネタ元は

菅義偉首相が8日の記者会見で「人口の4割がワクチンを1回接種したあたりから、感染者の減少傾向が明確」と述べた根拠は、野村総合研究所がまとめたリポートだった。
会見で指名されなかった報道各社の質問に対し、書面で16日に回答した。
首相は会見で「先行してワクチン接種が進められた国々では、ワクチンを1回接種した方の割合が人口の4割に達したあたりから感染者の減少傾向が明確になった、との指摘もある」と説明。そのうえで、「(接種が)今のペースで進めば、今月末に一度でも接種した人の数は全国民の4割に達する見通しだ」と述べている。
朝日新聞は首相官邸を通じて、「該当する国やどのような方がどのような分析をして『4割』が導き出されたのか」と質問。書面での回答は、野村総研がまとめた「ワクチン接種先行国における接種率と感染状況から見た今後の日本の見通し」をその根拠に挙げ、「イスラエルやイギリス、アメリカにおける接種率(人口比)と新規感染者数の推移を比べたうえで、1回目接種率が4割前後に達したあたりから、新規感染者数の減少傾向が明確になり始めたと指摘されている」と説明した。
野村総研は5~6月にリポートをまとめた。首相は3日に首相公邸で、梅屋真一郎・野村総研制度戦略研究室長と面会し、リポートの内容についての説明を受けている。