「当店は選手村」法的にNG?=風刺と便乗商法、境目どこに―東京五輪

「当店は選手村なので堂々とお酒を提供します―IOC(いつもおいシー)」。
こんな飲食店の掲示が今月、ツイッターで話題になった。通販サイトでは開催中止を求めるパロディーTシャツが売られるなど、こうした「五輪風刺」の商品や広告を目にすることがあるが、著作権や商標権の侵害には当たらないのだろうか。
公式スポンサーではないのに、イベントに便乗して商品販売や広告活動を行う手法は「アンブッシュ・マーケティング」と呼ばれる。特に五輪やパラリンピックはスポンサーの巨額の協賛金で運営が支えられており、便乗商法が許されるとスポンサーのメリットがなくなるため、国際オリンピック委員会(IOC)は開催国に厳しい取り締まりを要請している。
例えば「五輪」や「オリンピック」といった言葉はIOC、「TOKYO2020」は大会組織委員会の登録商標で、無断使用した場合は商標法や不正競争防止法に基づき損害賠償を請求される可能性がある。組織委は「目指せ金メダル」や「○○リンピック」といった五輪を想起させる表現も便乗広告に当たると説明しているが、知的財産権に詳しい斎藤理央弁護士によると「便乗商法であればすべて違法と認められるわけではなく、明確な線引きは難しい」という。
大会エンブレムやマスコットなどを無断使用した海賊版商品は、商標法や著作権法違反などで刑事罰に問われる可能性がある。一方、デザインが五輪を想起させる程度にとどまる場合、違法かどうかはケース・バイ・ケース。公式商品と誤認させるものは違法となる可能性が高いが、斎藤弁護士は「一見して風刺やパロディーと分かる場合、違法性が否定されるケースもある」と解説する。 「当店は選手村」の掲示については、信じる人がほぼいないとみられ、五輪マークなどを無断使用していない限り違法性が認められるハードルは高いようだ。Tシャツなどのパロディー商品も同様だが、斎藤弁護士は「大会や組織委などの営業上の利益や信用を過度に傷つけるような手法の場合は、民法上の不法行為に当たる可能性もある」と指摘。「最終的には、裁判所が違法性の有無を個別に判断することになる」と語った。
「当店は選手村」の掲示については、信じる人がほぼいないとみられ、五輪マークなどを無断使用していない限り違法性が認められるハードルは高いようだ。Tシャツなどのパロディー商品も同様だが、斎藤弁護士は「大会や組織委などの営業上の利益や信用を過度に傷つけるような手法の場合は、民法上の不法行為に当たる可能性もある」と指摘。「最終的には、裁判所が違法性の有無を個別に判断することになる」と語った。