尾身氏「東京は医療逼迫が始まっている」 西村氏「人出増えた」

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は28日、衆院内閣委員会の閉会中審査で、東京都の感染拡大について「医療の逼迫(ひっぱく)が既に起き始めているという認識だ」と危機感を示した。西村康稔経済再生担当相は、東京都の感染拡大が止まらない理由について「7月に入って人出がかなり増えている。特に夜間の人流(人の流れ)が増えた」と分析した。
西村大臣がさした、とんでもない「3つの悪手」
一方、菅義偉首相は27日、記者団に東京オリンピックを中止しない理由として「人流は減っている」と述べた。立憲民主党の玄葉光一郎氏が首相発言との整合性をただすと、西村氏は「人出は(7月22~25日の)4連休も含め、東京は若干の減少傾向にある。ただ、今年1月や4~5月の緊急事態宣言の時期と比べると減少幅が穏やかなものにとどまっている」と軌道修正を図った。
東京都の重症者用病床の使用率(26日現在)は58%で、感染状況を示す国の指標で最も深刻な「ステージ4(50%以上)」に相当する。尾身氏は「入院者数や重症者数が増えている。自宅療養している人が急増している」と指摘した。首相に求める対応として「人々にしっかりと危機感を共有してもらえるメッセージの出し方と、効果的な対策を打つという2点に尽きる」と語り、「強い対策を打ってみんなが危機感を共有しない限り感染拡大傾向がしばらく続く」と述べた。【花澤葵】