【廣末登】9割の日本人がよく知らない…縁日で屋台を出している「テキヤ」の商売の内幕 「ヤクザ」とはまったくの別業種

コロナ禍の中、政府が焦眉の問題として取り組んできたのは、オリンピックの開催である。国の威信がかかっているので、政治家も官僚も一丸となって開催を成功させたかった気持ちは理解できる。しかし、そのために国民の生活を犠牲にするというのは、本末転倒であろう。
東京都の4度目の緊急事態宣言にあわせ、内閣官房コロナ対策室が、7月8日付で国税庁と連名で酒の販売事業者に対して、停止要請に応じず酒提供を続ける飲食店との取引を停止するよう要請し、各界から批判が噴出したことは広く報道された。この要請が「一時的なお願い」であったとしても、憲法22条(営業の自由)に照らして問題がある。
「働きかけ」発言で批判を浴びた西村康稔コロナ担当大臣[Photo by gettyimages]

令和2年度のコロナ自粛の時は、パチンコ店やホストクラブをはじめとする夜の街がやり玉に挙げられた。今回は飲食店である。筆者は医学や防疫の専門家ではないが、こうした業界を特定した自粛要請では、政府や所轄官庁が、エビデンスに基づいた精緻な説明に努めるべきではないかと考える。そうしないと、国民の理解は得られない。
筆者が悲しいのは、様々な縁日やイベントの盛り上げ役である露天商(以下、テキヤ)の姿を見なくなったことである。これは恐らく自治体レベルの「お願い」の結果であると考えられるが、議論の俎上にも上らない。子どもたちにとっては、オリンピックよりも、テキヤ不在のお祭りや花火大会の方が大問題ではないだろうか。筆者が生活する博多の古い人たちは、祭りの日を、日常生活を区切る目安としている。たとえば、せっかちな者があれこれ進言すると、「どんたくの終わってからでよかろうが(いいんじゃないか)」「山笠のあとたい(後でよい)」「放生会(ほうじょうや)の済んでからでよかっちゃない(いいんじゃない)」などと言い、先延ばしにする。そして、大人は祭りを口実に、お天道様の高い内から酒を飲み、子どもはお参りなどそっちのけで、夏の虫のごとく露天の明かりに吸い寄せられる。 コロナの影響で、テキヤ文化は存続の危機福岡市では、2年続けて博多三大祭りの「どんたく」と「山笠」が中止となった。残るお祭りは「仲秋大祭 放生会」(9月12日から18日までの期間開催予定)である。このお祭りが開催される筥崎宮の境内に並ぶ露天(サンズン=三寸)は600から700軒、来場者100万人ともいわれる。オリンピックを開催したのだから、せめてこの縁日は開催して欲しい。昨年は、日本三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」なども感染症の拡大を抑えるという目的で中止を余儀なくされている。秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
子どもたちにとっては、オリンピックよりも、テキヤ不在のお祭りや花火大会の方が大問題ではないだろうか。筆者が生活する博多の古い人たちは、祭りの日を、日常生活を区切る目安としている。たとえば、せっかちな者があれこれ進言すると、「どんたくの終わってからでよかろうが(いいんじゃないか)」「山笠のあとたい(後でよい)」「放生会(ほうじょうや)の済んでからでよかっちゃない(いいんじゃない)」などと言い、先延ばしにする。そして、大人は祭りを口実に、お天道様の高い内から酒を飲み、子どもはお参りなどそっちのけで、夏の虫のごとく露天の明かりに吸い寄せられる。 コロナの影響で、テキヤ文化は存続の危機福岡市では、2年続けて博多三大祭りの「どんたく」と「山笠」が中止となった。残るお祭りは「仲秋大祭 放生会」(9月12日から18日までの期間開催予定)である。このお祭りが開催される筥崎宮の境内に並ぶ露天(サンズン=三寸)は600から700軒、来場者100万人ともいわれる。オリンピックを開催したのだから、せめてこの縁日は開催して欲しい。昨年は、日本三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」なども感染症の拡大を抑えるという目的で中止を余儀なくされている。秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
筆者が生活する博多の古い人たちは、祭りの日を、日常生活を区切る目安としている。たとえば、せっかちな者があれこれ進言すると、「どんたくの終わってからでよかろうが(いいんじゃないか)」「山笠のあとたい(後でよい)」「放生会(ほうじょうや)の済んでからでよかっちゃない(いいんじゃない)」などと言い、先延ばしにする。そして、大人は祭りを口実に、お天道様の高い内から酒を飲み、子どもはお参りなどそっちのけで、夏の虫のごとく露天の明かりに吸い寄せられる。 コロナの影響で、テキヤ文化は存続の危機福岡市では、2年続けて博多三大祭りの「どんたく」と「山笠」が中止となった。残るお祭りは「仲秋大祭 放生会」(9月12日から18日までの期間開催予定)である。このお祭りが開催される筥崎宮の境内に並ぶ露天(サンズン=三寸)は600から700軒、来場者100万人ともいわれる。オリンピックを開催したのだから、せめてこの縁日は開催して欲しい。昨年は、日本三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」なども感染症の拡大を抑えるという目的で中止を余儀なくされている。秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
そして、大人は祭りを口実に、お天道様の高い内から酒を飲み、子どもはお参りなどそっちのけで、夏の虫のごとく露天の明かりに吸い寄せられる。 コロナの影響で、テキヤ文化は存続の危機福岡市では、2年続けて博多三大祭りの「どんたく」と「山笠」が中止となった。残るお祭りは「仲秋大祭 放生会」(9月12日から18日までの期間開催予定)である。このお祭りが開催される筥崎宮の境内に並ぶ露天(サンズン=三寸)は600から700軒、来場者100万人ともいわれる。オリンピックを開催したのだから、せめてこの縁日は開催して欲しい。昨年は、日本三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」なども感染症の拡大を抑えるという目的で中止を余儀なくされている。秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
コロナの影響で、テキヤ文化は存続の危機福岡市では、2年続けて博多三大祭りの「どんたく」と「山笠」が中止となった。残るお祭りは「仲秋大祭 放生会」(9月12日から18日までの期間開催予定)である。このお祭りが開催される筥崎宮の境内に並ぶ露天(サンズン=三寸)は600から700軒、来場者100万人ともいわれる。オリンピックを開催したのだから、せめてこの縁日は開催して欲しい。昨年は、日本三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」なども感染症の拡大を抑えるという目的で中止を余儀なくされている。秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
福岡市では、2年続けて博多三大祭りの「どんたく」と「山笠」が中止となった。残るお祭りは「仲秋大祭 放生会」(9月12日から18日までの期間開催予定)である。このお祭りが開催される筥崎宮の境内に並ぶ露天(サンズン=三寸)は600から700軒、来場者100万人ともいわれる。オリンピックを開催したのだから、せめてこの縁日は開催して欲しい。昨年は、日本三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」なども感染症の拡大を抑えるという目的で中止を余儀なくされている。秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
昨年は、日本三大祭りである「青森ねぶた祭」「秋田竿燈まつり」「仙台七夕まつり」なども感染症の拡大を抑えるという目的で中止を余儀なくされている。秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
秋田県の竿燈まつり[Photo by iStock]大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
大正期のインフルエンザ(当時は「スペイン風邪」とも呼ばれた)の時でも、祭りが開催されていたことを考えれば、昨年の夏は、テキヤ=神農界の歴史を紐解いても、異例中の異例であった。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進められていることを考えれば、秋口には縁日を解禁しないと、テキヤは干上がってしまう。テキヤが干上がれば、脈々と受け継がれてきた神農文化の存続が危ぶまれる。ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
ヤクザの縄張りは「シマ」と呼ばれるのに対して、テキヤの縄張りは「ニワ場」という。ニワ場の外に商売に行けば、よそから来た「旅人さん」であり、「オトモダチ」である。なお九州のテキヤは、関東あたりまで出向いて三寸を組む。三寸とは、「軒先三寸借り受けまして」という商売(「バイ」)のスタイルが語源であり、バイをするための売台のことである。テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
テキ屋は規模の大きな縁日(「タカマチ」)に備えて、商売のネタや備品の支払いをツケにしてでも準備のために万全を期す(カネを回して新たなネタを仕入れる)。最大のかき入れ時ともいえるタカマチは、夏から秋にかけて集中している。筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
筆者は、福岡市とその近郊しかテキヤのバイをした経験がないから、地元ネタで恐縮だが、縁日におけるテキヤの実態を紹介したいと思う。Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
Photo by iStock 意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
意外と知らないテキヤの業態一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
一口にテキヤと言っても、その業態は様々だ。「タカモノ=見世物」、いわゆる仮設興行ができるのは、秋の「仲秋大祭 放生会」の時くらいである。「へび女」「お化け屋敷」等の「因果モノ」がそれである。スタッフの若い衆は、タダで見世物を覗く者を目ざとくみつけては、「はい、お代はこちらだよ」などと言いながら入場料を確実に徴収している。太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
太宰府天満宮の「梅が枝餅」をパクった「松ヶ枝餅」(「梅が枝餅」は、大宰府神社の参道に自店を持っている業者しか名乗れないが、味はたいして変わらない)や、子どもに人気のキャラクター・グッズが所狭しと並ぶ。大人には「古本市」や「陶器市」が人気である。女子は「占い屋」の暖簾をくぐっては神妙に話を聞いているし、お年寄りは植木市や新生姜を物色している。これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
これらの業態をテキ屋用語でいうと、子ども向けの風船、飴、キャラクターのお面や菓子などを売るのは「コミセ」といい、大人しい店を指す。呼び込みのタンカ(啖呵)がないので「ナシオト」(無し音)ともいう。また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
また「古本」や「陶器」は、地面にシートを敷いて並べるか、ちょっとした台の上に並べて売る。寅さんのように、整理品を「よしきた、チクショウ。さあ、持ってけ泥棒」などと軽妙なタンカを伴う売り方は「ヤサバイ」や「タタキ」という業態であるが、昨今ではなかなか見かけられなくなった。女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
女性やアベックに人気の占いは「ロクマ」という。縁日の場では小さなテントを張り、薄暗い明りの下で行われる。客の顔色を読み、暗示で情報を引き出し、迷いに答えてやる。一過性の安心感を得る精神的なマッサージのようなものである。また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
また植木の販売も古来より行われている。これを「ハボク」(葉木)という。いわば植木商であり、一般社会でも通用する専門職である。Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
Photo by iStock 景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
景品が山積みされ人だかりができるのは、クジを購入し「当たり」が出ればそれらの景品が貰える仕組みの店だが、これがなかなか当たらない。「ジク」や「モミ」など、客にクジを引かせる「ジク」や、紙片を揉み丸めて転がす「モミ」などで、当たりが出れば威勢よく鐘をならすなどして景品を渡す。昭和の時代は、電化製品などの高額品を景品としたジクが多かった。かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
かつて昭和の頃のジクは、サクラがやれば当たるが、本物の客の時にはなかなか当たらないから、多分にイカサマ的な要素が散見されるバイであった。筆者からみると「ワリゴト(ワリイコト)」に思えるが、この業態はなぜか廃れない。しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
しかし、何といっても人気なのが食品である。イカ焼き、たこ焼き、お好み焼き、かき氷、ビッグフランク、ジャンボ焼き鳥、鳥の炭火焼き、箸巻き、焼き栗、ジャガバターなどなど挙げたらキリがない。いずれも三寸商売で、若い衆が声を上げ、鉄板から香ばしい煙を立てて客を呼ぶ。「タンカバイ」という商売であり、祭りを盛り上げる名脇役である。このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。
このように様々な店を出して縁日を盛り上げるテキヤだが、祭り自体が次々と中止されているコロナ禍において大きな打撃を受けている。現在のテキヤの苦境については、後編記事『コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態』をご覧いただきたい。