最大30万円の支援金支給、なぜ低調 国想定の約1割

新型コロナウイルスの影響で減収した世帯への支援策として、政府が7月から支給を始めた「生活困窮者自立支援金」が出だしから低調だ。
1世帯最大30万円を受け取れるが、7月末時点の支給決定件数は国の想定の約1割にとどまる。支給事務を担う自治体からは「支給要件が厳しすぎる」といった声が出ている。
この支援金は、政府のお金を生活費として無利子で借りられる「特例貸し付け」を最大200万円の上限額まで借りた世帯や、一定以上の貸し付けを断られるなどした世帯への支援策。7月以降、申請した月から3カ月間、単身世帯は月6万円、2人なら同8万円、3人以上は同10万円を配る。菅義偉首相が5月末、緊急事態宣言の延長とともに発表し、窓口の自治体が7月から支給を始めた。
厚生労働省は、特例貸し付けの利用額が1兆円を超えたことなどを踏まえ、支援金の対象世帯を20万世帯と見込んで約589億円の予算を確保した。これに対し、7月末時点の申請件数は全国で3万8366件。このうち支給決定は1万9595件、9億8110万円だった。
自治体からは、申請が低迷する理由の一つとして、支援金の厳しい支給要件を挙げる声が上がる。
関西地方のある自治体では、申請件数が想定の1割ほどだという。支援金を受け取るには、預貯金が100万円以下といった資産要件がある。特例貸し付けになかったこうした条件がネックとなり、支援金の支給要件から外れ、申請に至らないケースが目立つという。担当者は「かなり準備したのに、思った以上に申請がなく、肩すかしのようだ。厳しすぎる要件の見直しが必要だ」と話す。