『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』HIPHOPの人気作曲家が交際相手の連れ子(16)に対するわいせつ行為で服役中《監護者わいせつ罪で懲役2年》

「主文。被告人を懲役2年に処する」
【画像】被害少女の中学校の入学式にはスーツ姿で参列
黒の短髪にスーツを着たやや小柄の男が、下を向いて裁判長の話を聞いている。首と手にはタトゥーを覆うようにベージュ色のテーピング。一見しても、この男がHIPHOP界を騒がせたプロデューサーであるMURVSAKI(ムラサキ)とは誰も気がつかないだろう――。
「文春オンライン」の取材で、MURVSAKIこと村上恭平受刑囚(32)が2020年11月29日に監護者わいせつ罪の容疑で名古屋市内で逮捕されていたことが分かった。村上被告は、後に児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、東京都青少年の健全な育成に関する条例違反でも追起訴された。2021年3月4日から公判が始まり、同年6月10日に懲役2年の実刑判決を受けた。現在は刑務所で服役中だ。
文春オンラインの取材に、被害者の絵里さん(仮名、被害当時16歳)は苦し気な表情を浮かべこう答えた。
「逮捕されたと聞いた時はホッとして泣きました。でも公判中もその後も周囲からの2次被害があり、今でも精神的に不安定な日々が続いています。被害を受ける前とは内面も変わってしまいました……」
村上と遊ぶ小学生時代の絵里さん
※村上受刑囚が犯した「監護者わいせつ罪」とは「18歳未満の者に対し親や保護者など監護する者が監護者であることによる影響力に乗じてわいせつな行為をする」犯罪を指します。加害者と被害者の関係性が密接なため加害者名を公表するとわいせつ行為を受けた被害者が特定される可能性が高いため、プライバシー保護の観点から一般的に加害者の実名は裁判などでも公表されません。しかし本記事では、事件の悪質性・重大性を鑑み、被害に遭った少女と保護者の同意を得たうえで、村上恭平受刑囚について実名で報道します。また、被害者は現在も未成年であることから、取材は保護者同席のもとで慎重に行いました。
MURVSAKIこと村上恭平とは一体どんな人物なのか。HIPHOP業界に詳しい関係者が明かす。「『MURVSAKI』はHIPHOPのトラックメーカー兼プロデューサーです。若者世代から絶大な人気を誇るTohjiやBAD HOPらに楽曲提供をする一方、自身も人気ユニット『Mall Boyz』のクルーでした。ABEMATVで配信されている人気番組『ラップスタア誕生!』にも楽曲を提供するなど実績も抜群で、HIPHOP業界の評価は高いです。しかし、2020年11月29日に出演予定だった名古屋市内のイベントを急にキャンセルして以降、表舞台には姿を現していません。現在はSNSもすべて閉鎖され『逮捕されたらしい』という噂だけが流れている状態でした」 村上はイベントをドタキャンした当日の2020年11月29日に逮捕され、それから9カ月が経過したが、村上が参加していたHIPHOPグループ「Mall Boyz」の所属事務所からは何の発表もない状態だ。村上が提供した楽曲もYouTubeやiTunesなどで視聴したり、購入することができる。村上をよく知る別の音楽関係者が、逮捕に至るまでの経緯を明かす。「村上は10年ほど前から、シングルマザーの年上の女性と交際していました。当時、女性には小学2年生の娘の絵里さんがいましたが、村上が女性宅に転がり込む形で大阪市内で3人での生活がスタートしました。娘さんは4歳の頃から村上と面識があり、すぐに馴染んだようです。籍は入れず事実婚のような状態でしたが、3人でUSJに行ったり、村上と絵里さんだけでよく出かけるなど実の親子のようでした。父の日には、絵里さんからお小遣いで買ったプレゼントをもらったと聞いたこともあります。絵里さんも村上の影響でHIPHOPを好んで聞くようになり、村上の実家にも遊びに行っていたようです」 村上は2018年頃からHIPHOP業界で一気に評価を高めていく。しかしその背景には3人での新生活の影響があったという。「絵里さんの母親の助けが大きかったようです。それまでは“自称作曲家”状態で、まさにヒモ男。働こうとしたこともあったようですが大抵3~4日で辞めてしまう上に、その度に非常に落ち込む。それを見た交際女性が村上のために音楽に没頭できるよう環境を整え、支えていたんです。村上本人だけでなく、難病を患っている村上の母親をお見舞いに行ったり、村上の家族のサポートもしていました」娘の顔に飛び蹴りしたことも しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「『MURVSAKI』はHIPHOPのトラックメーカー兼プロデューサーです。若者世代から絶大な人気を誇るTohjiやBAD HOPらに楽曲提供をする一方、自身も人気ユニット『Mall Boyz』のクルーでした。ABEMATVで配信されている人気番組『ラップスタア誕生!』にも楽曲を提供するなど実績も抜群で、HIPHOP業界の評価は高いです。しかし、2020年11月29日に出演予定だった名古屋市内のイベントを急にキャンセルして以降、表舞台には姿を現していません。現在はSNSもすべて閉鎖され『逮捕されたらしい』という噂だけが流れている状態でした」 村上はイベントをドタキャンした当日の2020年11月29日に逮捕され、それから9カ月が経過したが、村上が参加していたHIPHOPグループ「Mall Boyz」の所属事務所からは何の発表もない状態だ。村上が提供した楽曲もYouTubeやiTunesなどで視聴したり、購入することができる。村上をよく知る別の音楽関係者が、逮捕に至るまでの経緯を明かす。「村上は10年ほど前から、シングルマザーの年上の女性と交際していました。当時、女性には小学2年生の娘の絵里さんがいましたが、村上が女性宅に転がり込む形で大阪市内で3人での生活がスタートしました。娘さんは4歳の頃から村上と面識があり、すぐに馴染んだようです。籍は入れず事実婚のような状態でしたが、3人でUSJに行ったり、村上と絵里さんだけでよく出かけるなど実の親子のようでした。父の日には、絵里さんからお小遣いで買ったプレゼントをもらったと聞いたこともあります。絵里さんも村上の影響でHIPHOPを好んで聞くようになり、村上の実家にも遊びに行っていたようです」 村上は2018年頃からHIPHOP業界で一気に評価を高めていく。しかしその背景には3人での新生活の影響があったという。「絵里さんの母親の助けが大きかったようです。それまでは“自称作曲家”状態で、まさにヒモ男。働こうとしたこともあったようですが大抵3~4日で辞めてしまう上に、その度に非常に落ち込む。それを見た交際女性が村上のために音楽に没頭できるよう環境を整え、支えていたんです。村上本人だけでなく、難病を患っている村上の母親をお見舞いに行ったり、村上の家族のサポートもしていました」娘の顔に飛び蹴りしたことも しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
村上はイベントをドタキャンした当日の2020年11月29日に逮捕され、それから9カ月が経過したが、村上が参加していたHIPHOPグループ「Mall Boyz」の所属事務所からは何の発表もない状態だ。村上が提供した楽曲もYouTubeやiTunesなどで視聴したり、購入することができる。村上をよく知る別の音楽関係者が、逮捕に至るまでの経緯を明かす。「村上は10年ほど前から、シングルマザーの年上の女性と交際していました。当時、女性には小学2年生の娘の絵里さんがいましたが、村上が女性宅に転がり込む形で大阪市内で3人での生活がスタートしました。娘さんは4歳の頃から村上と面識があり、すぐに馴染んだようです。籍は入れず事実婚のような状態でしたが、3人でUSJに行ったり、村上と絵里さんだけでよく出かけるなど実の親子のようでした。父の日には、絵里さんからお小遣いで買ったプレゼントをもらったと聞いたこともあります。絵里さんも村上の影響でHIPHOPを好んで聞くようになり、村上の実家にも遊びに行っていたようです」 村上は2018年頃からHIPHOP業界で一気に評価を高めていく。しかしその背景には3人での新生活の影響があったという。「絵里さんの母親の助けが大きかったようです。それまでは“自称作曲家”状態で、まさにヒモ男。働こうとしたこともあったようですが大抵3~4日で辞めてしまう上に、その度に非常に落ち込む。それを見た交際女性が村上のために音楽に没頭できるよう環境を整え、支えていたんです。村上本人だけでなく、難病を患っている村上の母親をお見舞いに行ったり、村上の家族のサポートもしていました」娘の顔に飛び蹴りしたことも しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「村上は10年ほど前から、シングルマザーの年上の女性と交際していました。当時、女性には小学2年生の娘の絵里さんがいましたが、村上が女性宅に転がり込む形で大阪市内で3人での生活がスタートしました。娘さんは4歳の頃から村上と面識があり、すぐに馴染んだようです。籍は入れず事実婚のような状態でしたが、3人でUSJに行ったり、村上と絵里さんだけでよく出かけるなど実の親子のようでした。父の日には、絵里さんからお小遣いで買ったプレゼントをもらったと聞いたこともあります。絵里さんも村上の影響でHIPHOPを好んで聞くようになり、村上の実家にも遊びに行っていたようです」 村上は2018年頃からHIPHOP業界で一気に評価を高めていく。しかしその背景には3人での新生活の影響があったという。「絵里さんの母親の助けが大きかったようです。それまでは“自称作曲家”状態で、まさにヒモ男。働こうとしたこともあったようですが大抵3~4日で辞めてしまう上に、その度に非常に落ち込む。それを見た交際女性が村上のために音楽に没頭できるよう環境を整え、支えていたんです。村上本人だけでなく、難病を患っている村上の母親をお見舞いに行ったり、村上の家族のサポートもしていました」娘の顔に飛び蹴りしたことも しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「村上は10年ほど前から、シングルマザーの年上の女性と交際していました。当時、女性には小学2年生の娘の絵里さんがいましたが、村上が女性宅に転がり込む形で大阪市内で3人での生活がスタートしました。娘さんは4歳の頃から村上と面識があり、すぐに馴染んだようです。籍は入れず事実婚のような状態でしたが、3人でUSJに行ったり、村上と絵里さんだけでよく出かけるなど実の親子のようでした。父の日には、絵里さんからお小遣いで買ったプレゼントをもらったと聞いたこともあります。絵里さんも村上の影響でHIPHOPを好んで聞くようになり、村上の実家にも遊びに行っていたようです」 村上は2018年頃からHIPHOP業界で一気に評価を高めていく。しかしその背景には3人での新生活の影響があったという。「絵里さんの母親の助けが大きかったようです。それまでは“自称作曲家”状態で、まさにヒモ男。働こうとしたこともあったようですが大抵3~4日で辞めてしまう上に、その度に非常に落ち込む。それを見た交際女性が村上のために音楽に没頭できるよう環境を整え、支えていたんです。村上本人だけでなく、難病を患っている村上の母親をお見舞いに行ったり、村上の家族のサポートもしていました」娘の顔に飛び蹴りしたことも しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
村上は2018年頃からHIPHOP業界で一気に評価を高めていく。しかしその背景には3人での新生活の影響があったという。「絵里さんの母親の助けが大きかったようです。それまでは“自称作曲家”状態で、まさにヒモ男。働こうとしたこともあったようですが大抵3~4日で辞めてしまう上に、その度に非常に落ち込む。それを見た交際女性が村上のために音楽に没頭できるよう環境を整え、支えていたんです。村上本人だけでなく、難病を患っている村上の母親をお見舞いに行ったり、村上の家族のサポートもしていました」娘の顔に飛び蹴りしたことも しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「絵里さんの母親の助けが大きかったようです。それまでは“自称作曲家”状態で、まさにヒモ男。働こうとしたこともあったようですが大抵3~4日で辞めてしまう上に、その度に非常に落ち込む。それを見た交際女性が村上のために音楽に没頭できるよう環境を整え、支えていたんです。村上本人だけでなく、難病を患っている村上の母親をお見舞いに行ったり、村上の家族のサポートもしていました」娘の顔に飛び蹴りしたことも しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
しかし、村上と交際女性の双方の知人によると、村上には“別の顔”があったという。「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「とにかく酷かったのがDVです。“躾”と称して、お母さんにも娘に対しても暴力をふるっていました。娘さんの顔に飛び蹴りをして、血まみれにさせたことがあると聞いています。お母さんが慌てて止めに入ったようですが、娘さんは顔がひどく腫れて学校も数日休んだようです。村上は感情の起伏が激しく、些細なことで不機嫌になったり、すぐ拗ねる。仕事でも周りが気を遣う必要があり、しかもトラブルがあって都合が悪くなるとすぐに逃げる。でも、相手が女性だったり自分が強く出られる相手だと暴力的になるんです」 村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
村上の行為は徐々にエスカレートし、血のつながらない絵里さんに対して「わいせつ行為」に及ぶようになった。裁判でも明らかになったその詳細を、司法記者が明かす。「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「村上は2件のわいせつ行為で起訴されています。1件は母親の入浴中に一緒に住む16歳の少女の胸や下半身を触ったというもの。もう1件は、母親が夜勤の間に娘の胸を数十分にわたり触ったというものです。裁判では遮蔽措置がとられたうえで、被害少女自らが出廷しました。そこで彼女は、起訴事実以外にも日常的にわいせつ行為があったことや、幼い頃から何度も“躾”という名目の暴力行為があったことを証言したんです」 取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
取材班は2021年8月、大阪市内に住む絵里さんと母親のもとを訪ねた。絵里さんと母親は「村上が逮捕されたのは事実です」と認め、「監護者わいせつ罪はまだ出来たばかりの法律で知名度も低く、内容的に報道もされにくい。自分たちが被害者になって初めて知ったことも多かった。同じような被害に苦しむ人たちに少しでも役立つことがあれば」と取材を受諾した。突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
突然馬乗りになって胸を… 母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
母親同席で行った取材で、絵里さんは幼少期から村上に受けていた“行為”について苦しそうに語りだした。「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「裁判で犯罪として認定されたのは私が高校生になって以降の2つの出来事でしたが、思い返せば小学生の頃から村上はずっとおかしかったんです。それに気づいた時、一層恐ろしい気持ちになりました。 小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
小学校高学年の頃から、村上に『一緒に動画を見よう』と部屋に呼ばれて、無理やりわいせつ動画を見せられていました。見たくないと訴えても『お勉強やから』と言われた記憶があります。他にも、私が寝ている部屋に入ってきて、布団の中へもぐりこんで抱きつかれたりキスされたりもしました。その度に『俺と絵里ちゃんが仲良くしすぎているとお母さんが嫉妬するから、言ったらアカンで』と口止めもされていました」  絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
絵里さんに卑劣な行為を繰り返す傍ら、村上は何食わぬ顔で絵里さんの小学校の授業参観や中学校の入学式にも保護者として参加していた。絵里さんの「門限」や「習い事」に関しても“父親”として意見を表明していたという。 裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
裁判で有罪とされた最初の“わいせつ事件”が起きたのは2019年の夏。絵里さんは当時高校2年生で、長年夢見ていた海外留学に出発する前日の出来事だった。「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「留学先に持っていく荷物をまとめ終わってリビングでテレビを見ていた時でした。母は入浴中で、私はリビングで村上と2人でした。村上とふざけてくすぐりあいのようになったのですが、突然村上が馬乗りになって胸を触ってきたんです。さらに下着の中を手で弄り、性器に指も入れてきました。私はびっくりして村上を蹴り飛ばし『お母さんに言うで』と言いました。驚きとショックで涙が出そうでしたが、その時はぐっとこらえました。 母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
母に話すかどうか迷いましたが、次の日から留学で自分は家を離れる予定だったので、母に心配をかけたくないという気持ちもあり、母には言い出せませんでした。村上に『朝早いからもう寝る』と言ってリビングを出ようとしたら、去り際に村上が、『本当は気持ちよかったんやろ』『濡れとったで』などと言ってきたんです」 翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
翌日、絵里さんは複雑な気持ちで海外へ飛び立った。留学中にも『外国人とヤったんか』『(留学先には)彼氏もいないし、一人でするんやろ』『服脱いだ写真送って』といった卑猥な内容のLINEが村上から送られてくることがあったという。絵里さんは村上がいる自宅に戻るのが嫌で留学期間の延長を希望したが、新型コロナウイルスの感染拡大や費用の問題で実現しなかった。そして留学を終えて帰国した直後の2020年4月2日に、村上から再びわいせつ行為の被害に遭ったという。「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「2回目の被害の時は母が夜勤で、家で村上と2人っきりでした。リビングで一緒に映画を見ていたら再び胸を触られました。本当は嫌でしたがどうしたらいいか分からず、抗議して家族が壊れたらどうしようという恐怖感もありました。その時に私が着ていたTシャツは正面部分に分厚いプリントがデザインで入っているもので、プリント部分が邪魔だったのか『感触が分かりにくいから、Tシャツを前後ろ反対に着替えて』と言われ、仕方なく前後逆に着直すと、そのまま数十分ほどずっと胸を触られました。 その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
その後も4月から5月にかけて、母が夜勤のタイミングで複数回“被害”を受けました。ある時は『挿入しないから下着を脱いで、直接性器同士をくっつけさせてほしい』と言われ、拒否すると『服を着たままでいいからさせてほしい』と言われました。村上は下半身を何度も私に当ててきました。私の手首をつかんで無理やり股間を触らされたこともあります。その時、村上はニヤニヤしていて本当に嫌でした」(絵里さん)「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「お母さんは村上とレスなん?」 村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
村上からの度重なるわいせつ行為に悩んだ絵里さんだが、なかなか母親に打ち明ける機会を作れずにいた。しかしあるできごとをきっかけに絵里さんの異変に母親が気づいたという。その日の驚きを母親が明かす。「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「村上は『東京でTohjiと楽曲制作してくる』と言い、2020年の6月2日から1カ月ぐらいの予定で上京していました。その期間に突然村上から『別れたい』とLINEで言われ、多少揉めましたが、今までも同様のことがあったので受け入れました。娘から被害を打ち明けられたのは、その後の7月16日のことです。 私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
私の友人と絵里と3人で外で食事をしていた時に、絵里が突然『お母さんは村上と(セックス)レスなん?』と聞いてきました。友人もいましたし、その場は『そんなこと親に聞くもんちゃう』と適当に流したんですが、娘は何度もしつこく聞いてきました。友人と別れて2人で家へ向かう途中も、娘がなぜ何の脈絡もなくそんなことを聞いたのかという疑問が頭から離れませんでした。実際、村上とはレスではなかったので、そんな嘘を娘についた状況を想像すると嫌な予感がして、帰宅してから『もしかして何かされたん?』と聞いたんです。そうしたら娘が涙を流しながら『1年前からや』と今までの被害を訴えてきたのです」 母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
母親は絵里さんの話を聞き終えると、落ち着きを取り戻すために家の周りを数分歩いてから、意を決して村上に「絵里からすべて聞いた」とLINEを送った。「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「すぐに村上から『(自分は)死んだほうがいいな』という返事が来て、絵里にしたことを認めました。別れたとはいえ、最初は家族内で解決できないかとも考え、すぐに警察へは行きませんでした。しかし、それからわずか2週間しか経っていない8月初旬に村上から『そっち遊びにいっていい?笑』というLINEが来て、本当に驚きました。自分のしたことを全く分かっていない。もうこの人はだめだと思い、絵里とも相談して9月上旬に被害届を提出しました」「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「おふざけの範囲以上のことはなにもしてない」 母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
母親が村上の言動に驚いたのはこれだけではなかった。その後の母親とのLINEのやりとりで、村上は絵里さんに対する行為を「おふざけだった」と表現したという。「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「被害届を出した後に、警察の方から『村上が何をしたのか、直接具体的に聞き出してほしい』といわれたこともあり、10月に村上に『最後までヤってないやんな?』と確認のLINEをしました。実際、娘が被害のすべてを私に打ち明けられなかった可能性もあるんじゃないかという心配もありましたし。 その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
その質問をする数日前には村上から謝罪のLINEが届いていて、そこには『ホンマに頭おかしかったと思う』『俺はずっとこれからも反省して生きていくから』と書かれていました。ところが、『最後までヤってないやんな?』という確認に対して村上は、『てか、俺一切言い訳するつもりないけど、おふざけの範囲以上のことはなにもしてない』と返してきたのです。あれだけ娘にひどいことをしておいて、それを“おふざけ”と言い切ったことがショックでした。反省しているようなことを言っているだけで、結局自分のしたことを全然分かっていないんだなと思いました。 実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
実際、村上はそれ以降も何食わぬ顔で音楽活動を続け、SNSでは仕事仲間との楽しそうな日常や自撮り画像を発信しているような状態でした。怒りを通り越して心底呆れてしまいました」 被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
被害届の提出から2カ月ほどたった2020年11月29日に、村上は逮捕されることになる。母親には謝罪の意を示していたが、2021年3月に始まった裁判では、絵里さんにわいせつ行為を働いたことは認めたものの「被害者がわいせつ行為を誘発した」という主張を展開した。「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「村上は被害者である少女について『多くの男性経験がある』と法廷で語りました。『性的なハードルが低かった』『自分から性的なことを積極的に話してきた』などとも証言し、“自分は被害者に誘われてわいせつ行為を行ってしまった”と主張したんです。これらの主張を、少女は否定しています」(前出・司法記者)「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
「彼氏とどこまでしたん?」としつこく聞かれ 絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
絵里さんがつらい胸のうちを明かす。「傍聴人もたくさんいる中で、私が性的に奔放だったという主張を延々とされて非常に傷つきました。中学生の時に彼氏がいたこともありますが手を繋ぐくらいの関係でしたし、村上から被害にあったときに交際していた相手とは1年以上続いていたので、『奔放』とは違うと思います。自分自身の性的なことは、村上に限らず誰にも積極的に話したことはありません。 むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
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むしろ、村上の方から『彼氏とどこまでしたん?』としつこく聞かれました。テレビなどを一緒に見ている時に下ネタの話になることはありましたが、村上は機嫌を損ねると暴力を振るうから、話を合わせざるをえませんでした。 今年3月には、留置場にいる村上から「謝罪文」が私に届きました。そこには、『自分が人間としてとんでもなく最低なことをしてしまったと、心から反省しています』『僕はどんな判決でも受け入れます』と書かれていました。でもその後の裁判では、“私の方から誘った”という主張を何度もしている。とても反省しているとは思えません」 6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
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6月に下された「判決」では村上側の主張は認められず「各犯行も性欲を満たしたいとの動機で、酌むべきものはない」「最初の犯行はわいせつ事案の中でも悪質なものであり(中略)各被害者の今後の健全育成に対する懸念も払拭しがたく刑事責任は重い」として執行猶予なしの「懲役2年の実刑」判決となった。 村上側が一度は控訴するもすぐに取り下げ、6月25日に刑が確定。村上は現在刑務所に収監されている。しかしその後も、絵里さんと母親は村上の事務所や親族からの「心ない対応」に苦しんでいるという。(#2へ)「母親が男を娘に取られて、嫉妬に狂ったのよ」人気HIPHOP作曲家わいせつ事件 加害者の父親が直撃に答えた言葉「犬や猫じゃないんだから…」 へ続く(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))
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