ワクチン2回接種後の制限緩和、専門家間で賛否 分科会の提言案判明

政府の有識者会議「新型コロナウイルス感染症対策分科会」(尾身茂会長)が検討してきた、新型コロナのワクチンを2回接種した人の移動や行動に関する制限緩和の提言案が判明した。接種歴もしくは陰性の検査結果を提示すれば、「人に感染させるリスクが低い」として大規模イベントや会食への参加を容認する内容が含まれる。分科会を3日に開いて議論するが、内容や公表時期に批判的な専門家もいて、原案通り了承されるかは見通せない。
ワクチン2回接種後「油断あったかも」増えるブレークスルー感染
接種済みの人への制限緩和を巡っては、経済活動の再開を目指す日本経済団体連合会などが要望。尾身氏ら分科会メンバーを中心に提言内容の検討を進めてきた。
提言案は、ワクチンには重症化予防の効果があるが、インド由来の変異株「デルタ株」への効果は弱い点を指摘。見込まれる接種率は60代以上が85%、40~50代が70%、20~30代が60%程度で、マスク着用を含む日常生活の制限を継続する必要がある、とした。
その上で、できる限り制約のない日常生活を戻すため、ワクチン接種済みか検査で陰性となった人は感染させるリスクが低いとみなす「ワクチン・検査パッケージ」を提案する。国内希望者にワクチンが行き渡る11月初旬の導入を目指す。 パッケージの具体的な活用例として、医療機関の入院患者や高齢者施設の入所者との面会▽県境を越える出張や旅行▽全国から人が集まる大規模イベント▽大学での対面授業▽感染リスクの高い学校のクラブ活動▽大人数での会食――を例示。実際の活用場面は「民間の自発的な発想で行うべき」だとした。飲食店は、パッケージもしくは感染対策を講じた店に自治体が「お墨付き」を与える第三者認証制度のいずれを使うかは今後の検討課題とした。 しかし、提言案の内容を巡っては、作成に携わった専門家の間でも賛否が割れている。感染症や医療の専門家は「ワクチンの効果は以前の想定より低く、当面は緩和できない」などと批判。経済の専門家は「ワクチン接種のモチベーションを高めるために提言を示すべきだ」と主張している。 一方、政府は提言案をもとに制限緩和のロードマップ(行程表)を作り、来週にも公表する見込みだ。行程表の原案では、緊急事態宣言の発令地域でも感染対策を施した飲食店で酒の提供を認めているが、分科会提言案より踏み込んだ内容が含まれる。今後、整合性も問われそうだ。【原田啓之】
パッケージの具体的な活用例として、医療機関の入院患者や高齢者施設の入所者との面会▽県境を越える出張や旅行▽全国から人が集まる大規模イベント▽大学での対面授業▽感染リスクの高い学校のクラブ活動▽大人数での会食――を例示。実際の活用場面は「民間の自発的な発想で行うべき」だとした。飲食店は、パッケージもしくは感染対策を講じた店に自治体が「お墨付き」を与える第三者認証制度のいずれを使うかは今後の検討課題とした。 しかし、提言案の内容を巡っては、作成に携わった専門家の間でも賛否が割れている。感染症や医療の専門家は「ワクチンの効果は以前の想定より低く、当面は緩和できない」などと批判。経済の専門家は「ワクチン接種のモチベーションを高めるために提言を示すべきだ」と主張している。 一方、政府は提言案をもとに制限緩和のロードマップ(行程表)を作り、来週にも公表する見込みだ。行程表の原案では、緊急事態宣言の発令地域でも感染対策を施した飲食店で酒の提供を認めているが、分科会提言案より踏み込んだ内容が含まれる。今後、整合性も問われそうだ。【原田啓之】
しかし、提言案の内容を巡っては、作成に携わった専門家の間でも賛否が割れている。感染症や医療の専門家は「ワクチンの効果は以前の想定より低く、当面は緩和できない」などと批判。経済の専門家は「ワクチン接種のモチベーションを高めるために提言を示すべきだ」と主張している。 一方、政府は提言案をもとに制限緩和のロードマップ(行程表)を作り、来週にも公表する見込みだ。行程表の原案では、緊急事態宣言の発令地域でも感染対策を施した飲食店で酒の提供を認めているが、分科会提言案より踏み込んだ内容が含まれる。今後、整合性も問われそうだ。【原田啓之】
一方、政府は提言案をもとに制限緩和のロードマップ(行程表)を作り、来週にも公表する見込みだ。行程表の原案では、緊急事態宣言の発令地域でも感染対策を施した飲食店で酒の提供を認めているが、分科会提言案より踏み込んだ内容が含まれる。今後、整合性も問われそうだ。【原田啓之】