ワクチン異物混入 接種後死亡3人、専門家「因果関係は評価不能」

米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの異物混入問題で、厚生労働省は10日、回収対象となったワクチンの接種後に死亡した男性3人について「死亡と接種との因果関係は評価不能」とする専門家の評価を公表した。情報不足などを主な理由としている。接種後の副反応について検討する厚労省の専門部会で示した。
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厚労省によると、死亡したのは38歳、30歳、49歳のいずれも男性。8月に2回目の接種を受けた後に死亡した。38歳の死因は致死性不整脈で副反応の影響は不明とし、残り2人は調査中で評価できないとした。専門部会は「今後の情報を見守っていく必要がある」とまとめた。
3人が接種を受けたワクチンはロット番号「3004734」で、モデルナが委託するスペイン製薬会社の工場で製造された。製造機器から生じたステンレスの破片が混入した「3004667」と同じ時期に同じラインで製造されたため、国内で流通を担う武田薬品工業がこれらを含む計3ロット(計162万回分)を自主回収している。うち50万回分は接種されたとみられる。
専門部会は、回収対象のワクチンを接種した後に副反応と疑われる症状が出た事例も分析した結果、「現時点で他のロットと比べて明らかな頻度の増加や特異な事例はない」と評価した。【矢澤秀範】