刑務所内の歯の治療、なぜ抜歯だけ? 大分県弁護士会が改善求め勧告

大分県弁護士会は9日、大分刑務所の元受刑者2人が、収容中に適正な歯科治療が受けられなかったことは人権侵害にあたる、として大分刑務所に改善を求めて勧告した、と発表した。
勧告は8月26日付。
同会によると、元受刑者は当時40代と50代の男性。いずれも歯の治療を希望したが、抜歯しかできないと言われて断念。痛み止めを服用してしのいだという。
同会の調査では、大分刑務所には外部の歯科医が週1回訪問。2018年は149人を治療した。うち抜歯は75件で、抜歯を除く保存的治療は72件だった。X線を使ったのは2回だった。歯科技工士がおらず、費用が高額になることもあり、歯科技工士が必要な詰め物やかぶせ物を使った治療はしていない、という。
同会の渡辺耕太会長は「歯の治療という身近な問題だからこそ、刑務所の内と外での違いが分かる。軽々に扱ってはいけない問題で、すみやかに改善してもらいたい」と語った。(倉富竜太)