信号無視で検挙も不起訴→「ブルー」の免許で更新 ゴールド求め提訴

信号無視をしたとして京都府警に検挙され、不起訴処分(起訴猶予)になった京都市山科区の男性が、無違反などの場合に交付されるゴールドでなく、通常のブルーの運転免許を更新されたとして、府を相手取り「ゴールド」交付を求めた訴訟を京都地裁に起こした。
10日の第1回口頭弁論で府側は請求棄却を求めた。
訴状や原告の代理人弁護士によると、男性は2019年5月に亀岡市の交差点で信号無視をしたとして、その場で府警の警察官に検挙された。男性は違反の事実を否認。事情聴取を経て、検察が起訴猶予処分にした。ただ、同年10月の運転免許更新時に男性が交付されたのは「ブルー」。「ゴールド」が交付されると思っていたが、交通違反の点数が登録されていたことが分かったという。
男性は府公安委員会に「ゴールド」交付などを求めて審査請求をしたが、棄却された。「自分は違反行為をしておらず、その前提において請求棄却は誤り、違法だ」と訴えている。
府側の答弁書によると、道路交通法に基づく行政処分は刑事処分とは別もの。違反かどうかは公安委が独自に認定をするという。同様の訴訟で、原告の請求を棄却した02年の神戸地裁判決を引用し、「行政庁は刑事訴追の有無にかかわらず、独自の立場で行政処分を行うことができる」とした。今回の事案も「警察官2人が確実に現認した」として違反と認定し、処分は適正と主張している。
府警によると、公安委は免許停止などを除き、点数登録を違反者に通知していない。運転経歴の証明書を申請して確認する必要がある。
原告側弁護士は取材に「制度は理解するが、警察官の現認だけで事実が認定されるのは疑問があり、知らぬ間に行政処分がされるのは原告も納得しない」と話した。(白見はる菜)