ウソの破門状で暴力団扱い 週刊ポストに110万円賠償命令

京都市でさまざまな事業を営む男性が、過去に暴力団組員だったと事実と異なる記事で社会的評価を低下させられたとして、「週刊ポスト」を発行する小学館、記事を執筆したフリーライターS氏らに対し1億1000万円の損害賠償を求めた訴訟で、京都地裁(池田知子裁判長)は記事の内容は事実とは認められないなどとして、同社らに110万円を支払うように命じた。
問題の記事が掲載されたのは2017年11月。原告の男性が特定抗争指定暴力団山口組系淡海一家の組員だった疑惑があるという内容だった。その根拠となったのが「破門状」で、そこに原告の名前が書かれているなどとした。
しかし、それはウソの破門状だったことが判明。警察は原告男性に関して、暴力団組員だった過去はないとしていた。地裁は「本件破門状の真偽には疑問を差し挟む余地が多分にあると言わざるを得ない」とし、元組員だった事実は「認められない」と断じた。
この破門状は原告男性の取引先などにもわざわざ送付されていたことからも、他の目的があったことは明らかだろう。これを実行した暴力団組員らは京都府警に名誉毀損罪などの容疑で逮捕され、そのうちの1人は罰金50万円の有罪判決を受けた。
暴力団事情に詳しい関係者は「10月1日から、東京ガスは契約者に暴力団などの反社会的勢力でないことを明らかにし、保証することを求め、違反した場合は『解約することもある』と約款を変更する。それぐらい暴力団に所属していることへの風当たりは厳しい。だからこそ今回のように、ウソの破門状で勝手に元暴力団組員に仕立て上げるという嫌がらせが生まれた。今後も似たようなことがないとも限らず、注意が必要」と促した。