麻生前財務相が退任あいさつ 持論に触れ、財務省に託した宿題とは

麻生太郎前財務相は5日、財務省で職員を前に退任のあいさつをした。
在任中にめざした経済再生のためには、個人消費の回復が大事だとする持論に触れ、「豊かになった国民が、どう気持ちよくためた金を使ってくれるかということを考えていただきたい」と述べた。
麻生氏は財務相としての在任期間が戦後最長の3205日を数え、菅前内閣の総辞職に伴い、4日に退任した。
麻生氏はあいさつで、約2千兆円ある国内の個人金融資産のうち、半数以上の約1100兆円が現預金で、ゼロ金利環境の下で、十分に経済に活用されていないとし、「金が回らなければいくらあったって、単なる置物になっちゃう」と指摘。「お金を動かし、税収をあげる方法を考える必要がある」とした。
麻生氏が担った安倍・菅政権の経済政策「アベノミクス」では、日本銀行の大規模な金融緩和と巨額の財政出動で市場にお金を大量に流し込んだものの、企業の投資や個人の消費になかなかつながらなかったということが課題だった。高齢化が進む中、社会保障費が増えている現状にも触れ、「これから時間をかけ、皆さんが必死に考えないと、この国家、財政的には持たん。僕はそう思っています」と語り、そうした課題解決を矢野康治財務次官に宿題として与えたとした。
続いて就任のあいさつに立った鈴木俊一財務相は「麻生流で仕事をすることは、もちろんできない。地味かもしれませんけれども、堅実にこの職責を果たしていきたい」と話した。 鈴木氏は「大切なことは、やることはやるにしてもきちんとした財政規律を守る、財政健全化を図っていくということだ」と述べ、財政再建目標である2025年度の基礎的財政収支の黒字化をめざして努力するとした。(吉田貴司)
鈴木氏は「大切なことは、やることはやるにしてもきちんとした財政規律を守る、財政健全化を図っていくということだ」と述べ、財政再建目標である2025年度の基礎的財政収支の黒字化をめざして努力するとした。(吉田貴司)