【独自】工藤会、主要事務所撤去へ 野村被告の出身母体、維持負担に

特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)が近く、同市小倉北区の住宅街にある事務所を撤去する方針を固めたことが7日、複数の捜査関係者への取材で分かった。同会トップで総裁の野村悟被告(74)の出身母体で、傘下最大組織の田中組の本部事務所。工藤会の象徴とされた同区の旧本部事務所(昨年2月に撤去)に続き、主要な拠点が北九州の中心地から姿を消す。事務所撤去を求める近隣住民の声を受け、福岡県警が中心となって工藤会側と交渉していた。
捜査関係者によると、撤去されるのは同区三萩野にある事務所で、作業は8日にも始まる見通し。登記簿などによると、少なくとも築38年が経過した3階建てのビルで、1997年から土地、建物ともに工藤会系組幹部が代表を務める企業が所有している。
2014年11月に福岡県公安委員会が暴力団対策法に基づく使用制限命令を出して以降、原則、組員の出入りが禁じられている。捜査関係者は事務所の使用制限命令の解除が見通せず、施設の維持管理費などが負担になることもあり、撤去を決めたとみている。
田中組は、野村被告のほか、ナンバー2で会長の田上不美夫被告(65)らが組長を務めた経験がある工藤会最大の2次団体。野村、田上両被告らが殺人罪などに問われた市民襲撃4事件では実行役や見張り役などとして田中組幹部らが相次いで摘発され、一部は実刑判決が確定している。4事件を巡る8月24日の福岡地裁判決は、野村被告を死刑、田上被告を無期懲役とし、両被告とも控訴している。 県警によると、工藤会壊滅作戦が始まった14年9月から今年7月までに、福岡県内では計22カ所の事務所が撤去されたという。
県警によると、工藤会壊滅作戦が始まった14年9月から今年7月までに、福岡県内では計22カ所の事務所が撤去されたという。