ひろゆきが「タワーマンションには住むだけ損」と明言するこれだけの理由

※本稿は、ひろゆき『誰も教えてくれない 日本の不都合な現実』(きずな出版)の一部を再編集したものです。
宝くじは、基本的に買った瞬間に損をする仕組みになっています。なので、「バカであることに対して払う税金」などといわれたりしますね。これはなぜかというと、宝くじの場合、控除率が55%もあるからです。
控除率というのは、そのギャンブルに対してどれだけの手数料が差し引かれているのかを示すものです。簡単に説明すると、宝くじを1000円分買った瞬間、550円が発売元(地方自治体)などにもっていかれてしまうということです。この控除率、パチンコやパチスロだと10~15%、競馬だと20~25%、オートレースだと30%とされているので、宝くじがいかに「ぼったくり」なのかがわかるのではないでしょうか。
もっといえば、競馬とか競輪であれば馬やレーサーのデータを調べて自分で勝率を上げたりすることもできるので、そういうのを分析する楽しみもあったりします。
でも、宝くじは完全なる運だのみ。つまり、当たる確率に対する自分の行動の影響力がゼロなんですよね。個人的にはなにが楽しくて買うのか、まったく理解できません。
もちろん、こういうことをすべて理解し、エンターテイメントの一環として宝くじを買うのは自由です。でも、一獲千金を狙うのはやめておいたほうがいいですね。
ちなみに、地方自治体にお金を渡したいということであれば、宝くじを買うよりも「ふるさと納税」をやったほうが100倍いいと思いますよ。お金を払えば確実に特産品などの返礼品がもらえますし、たとえ会社員でも節税の効果が期待できますから、よっぽどお得です。
「この投資法をやれば確実に儲かります!」とか「インスタグラムで成功する養成講座」とかをよく見かけます。インターネット上で金儲けだとかの情報を売っているのを情報商材といいますが、こうしたものの多くが詐欺まがいです。
考えてみれば簡単にわかることです。もし本当に確実に儲かる投資法がわかっているのなら、そんな情報は他人に売らず、自分で淡々と実践したらいいだけの話です。確実に儲けられるなら、いまごろはグーグルとかユニクロとかを買収できるぐらいになっているでしょう。
ネットワークビジネスの類(たぐい)も、勧誘する側はいかに儲かるかを力説しますが、結局は主宰するトップやその周辺の幹部にお金が集まる構造になっています。勧誘などされている時点で幹部になれません。お金を吸い上げられて終わります。
このように、少し考えただけでも怪しいビジネスだとわかるものが世の中にはいっぱいあります。こういうものがはびこるのは、「人生で一発逆転できる」と都合のいいことを思いがちな頭の悪い人が世の中にはたくさんいて、カモになるからでしょう。そういう人は、ごく一部の儲かってそうに見える人にあこがれ、騙されてしまいます。
バカを騙して儲けるビジネスをよいとは僕は思いません。けれども、「騙しても儲かればいいじゃん」とか「騙しても相手が気づかないならいいじゃん」といった考え方を持つ人がいなくなることはないでしょう。
だから、大切なのは、少なくとも自分は騙されないように注意することです。そのためには「人生を一発逆転させる」などというギャンブルをしようなどと思わず、地道な生き方を受け入れるということが大切だと思いますよ。
何十階建てのタワーマンション暮らしにあこがれをもっている人もいるかもしれませんが、タワマンなんてぜんぜんいいものじゃありません。東京・山手線の内側で、投資のために買うならまだわかりますが、その他のエリアのタワーマンションを買って、自分で住む人たちの気がしれません。
たとえば、最近人気のある武蔵小杉エリア(神奈川県川崎市)のタワマンは、そもそも居住環境に問題があることが以前からわかっていました。短期間で急速にマンションが増えたのですから、下水道などのインフラが追いついていないのです。駅はかなり混んでいて、通勤時間帯は地獄です。そしていったん悪評が立つと、価格は下落し続けます。
バブル時代に建てられた熱海などのリゾートマンションのなかには、資産価値が下がって売るに売れず、廃墟化しているものがあります。数十年後、いまのタワマンも同じ運命をたどるんじゃないでしょうか。
たぶん数十年後には環境の悪さから居住者が離れていくでしょう。すると、管理費や修繕積立金が足りなくなって、壁や水道管の補修がすぐできなくなったり、警備員を雇ったりすることが難しくなります。
そうなるとますます資産価値が下がり、売るに売れなくなり、ボロくなったタワマンにがまんして住むほかない、ということになりそうなのです。そもそも、タワマンって住んでもそんなに快適じゃありませんよ。エレベーターがなかなか来なくて、エントランスから自分の部屋まで10分くらいかかることはよくあります。
それに、タワマン内部でもマウンティングがあります。上層に住んでいる人が、中低層に住んでいる人を見下すというやつです。結局、ふつうのアパートとかマンションとか貸家とかで暮らすのが幸せなんじゃないですかね。
ハーバード大学のとある研究では、レベルの高い大学の卒業生とボストンの貧しい人たちの人生を追跡して、「なにが人間の幸せを生む要因であるか」を75年間も調査し続けているそうです。
そこで出た結論は、「いい人間関係」が幸せを感じさせるということ。つまり、家族とか友達関係が幸せに直結するという、ある意味、当たり前の結論です。お金がいくらたくさんあっても、いっしょに遊びに行ける、心を許せる友達とかがいないとあまり幸せじゃなさそうだから、まあ納得できますよね。
ただし、別に友達が多ければそれでいいわけでもありません。いくら友達がたくさんいても、それが浅い友情ばかりでは、あまり幸福には直結しないのです。
では、どういう人間関係が必要なのか。それは「本当に困ったときに助けてくれる人間」です。たとえばちょっと極端な例ですが、自分が法を犯して警察に追われていても、黙って一晩くらいは自宅に泊めてくれるかどうか、みたいな感じです。
犯罪者を自宅に泊めるなんて、リスキーでデメリットしかない行為ですよね。なのに泊めてくれるということは、その人は自分のことをメリット/デメリットで考えていないということです。そういう人間がいるかいないかが、幸福度にすごく影響を与えるということなんです。
こういう関係って、社会人になってからつくるのはすごく難しいです。社会人になると仕事がらみでつき合うことが多いので、必然的に損得勘定が働きやすいんですよね。
仕事とかいっさい関係なしに親しめる腐れ縁の関係は、学生時代でないとつくりにくい。なので、僕は10代の人に友だちをつくることはぜひ勧めたいですね。
———-ひろゆき(ひろゆき)2ちゃんねる創設者本名は西村博之。1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、近著『僕が親ならこう育てるね』(扶桑社)ほか『無敵の思考』『働き方 完全無双』(大和書房)、『論破力』(朝日新書)などがある。———-
(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)