文通費の次は「衆院議員パス」 在任1日69人に無料航空券フル支給

10月31日投開票の衆院選で当選した議員に100万円が満額支給された「文書通信交通滞在費」(文通費)問題に絡み、選挙区と東京を往復するために国会議員に支給される通称「議員パス」のうち、無料航空券(クーポン)の10月分が在任1日でもフルに支給されていたことが分かった。受け取った議員は69人。議員パスを巡っては、不正利用がたびたび問題となり「議員特権」と批判されてきただけに、今後の国会の対応が注目される。
議員パスは、新幹線のグリーン車などJR全線の無料パスJR全線無料パスと月3往復分の航空券月4往復分の航空券―の3種類あり、いずれかを選べる。衆院の本年度の予算額は約9億1200万円。
在任1日でフル支給されたのは、このうち航空券だ。東京近郊では支給されないのが原則で、愛知、岐阜、三重県より西と、秋田、岩手県より北の選挙区に加え、その地域に住所がある比例当選の議員が対象となる。利用区間は事前に届け出る必要がある。
航空券は月末に翌月分として文通費と併せてクーポンのつづりが支給される。先の衆院選で再選した前職は10月分を任期満了前の9月末に受け取っている。新人と元職は特別国会が召集された11月10日に10、11月分が一括で支給された。
衆院事務局によると、今回当選した新人・元職121人のうち、3往復分の航空券は48人、4往復分の航空券は21人に支給され、有効期限は年度末までという。仮に片道2万円と見積もっても、相当額は1千万円近くに上る計算だ。
政治アナリストの伊藤惇夫さんは「10月分の航空券は返還するべきだ。文通費の問題も含めて、議員の待遇が活動実態に即しているのか、支出が適正かどうか、見直す契機にするべきだ」としている。 (前田倫之)