自宅居間でカーテン開けたら、線路歩く男性見えた…電車近づく中で担いで救出

福島市で10月、線路内にいた70歳代男性を近くに住む会社員が助け出した。
現場を通過する電車が近づく中、しゃがみ込んだまま動こうとしない男性を強引に担いで避難。わずか数分の救出劇で、会社員は「命が助かってよかった」と胸をなで下ろした。
男性を救出したのは、福島市町庭坂に住む岡部諭(さとし)さん(43)。10月24日午前8時半頃、自宅居間のカーテンを開けると、目の前を通る線路上を歩いている男性が見えた。隣の実家に住む父親に伝えると、約5分後にはこのあたりを電車が通過すると聞かされ、無我夢中で助けに向かった。
自宅裏の木柵の間から線路内に入り、約100メートル先にいた男性に駆け寄った。その場に腰を下ろす男性に「大丈夫ですか」と声をかけたが反応がない。このままでは危ないと思い、体をばたつかせ嫌がる男性を力任せに担ぎ、来た道を急いで戻った。実家ではこの間、兄の樹(たつき)さん(45)が110番して状況を説明。現場付近を通過予定だった電車も緊急停止したという。
諭さんは、自宅敷地内に連れ戻した男性を駆けつけた福島県警福島署員に引き渡した。同署によると、男性は認知症で福島市内の老人施設に入居していたという。
福島署は17日、男性を救った諭さんと樹さんの2人に感謝状を贈った。国分政康署長が「迅速で適切な判断に感謝します」と述べると、2人は「普通のことをしただけです」と照れくさそうな表情を見せた。