九大元教授に617万円支払い命令 福岡地裁 経費に私的祝賀会

九州大(福岡市)が、研究目的の会合として元教授に支出した経費の中に私的な退任祝賀会が含まれていたとして、元教授に617万円の返還を求める訴訟の判決が19日、福岡地裁であった。小野寺優子裁判長は九大側の主張を認め、元教授に請求通りの支払いを命じた。
焼酎飲みながら運転に処分なし? 割れた司法判断 判決によると、元教授は定年退職時の2010年3月、福岡市中央区の西鉄グランドホテルでシンポジウム「大学と科学を通じた社会貢献」と「教授退任記念感謝の夕べ」とする会合を開催した。「感謝の夕べ」は元教授の親族らも含め約300人が参加。酒や料理が振る舞われ、その後2次会も開かれた。元教授は外国や東京から来た他大学の研究者、親族の旅費や宿泊費など計906万円を九大に経費として請求した。

 九大は一度は支払ったものの「不適切な予算執行の疑いがある」と情報提供があり、調査を開始。15年に「感謝の夕べ」や2次会は私的な会合であり、シンポジウム以外の617万円は不適切な支出だったとの調査結果をまとめ、元教授に返還を求めて19年12月に提訴した。 元教授側は「感謝の夕べも研究者と意見交換する重要な場で、2次会も公的な会だった」として、適切な支出だと反論していた。 小野寺裁判長は「感謝の夕べは学術的な交流というより、元教授の退任を祝うことを主眼としていた」と認定。研究目的とは認められず、2次会の経費や親族の旅費や宿泊費も含めて「九大の諸規定に沿うものとは認められない」として元教授に支払いを命じた。 また、元教授は当時九大に在籍しており、九大の適切な予算執行に対する注意義務があったにもかかわらず、財務担当者への相談もほとんど事後的で「重大な過失があった」とも指摘した。 九大は毎日新聞の取材に「判決文が手元に届いていないのでコメントを差し控えたい」と回答。元教授については現在所属する大学に取材を申し込んだが、19日は回答を得られなかった。【平塚雄太】
判決によると、元教授は定年退職時の2010年3月、福岡市中央区の西鉄グランドホテルでシンポジウム「大学と科学を通じた社会貢献」と「教授退任記念感謝の夕べ」とする会合を開催した。「感謝の夕べ」は元教授の親族らも含め約300人が参加。酒や料理が振る舞われ、その後2次会も開かれた。元教授は外国や東京から来た他大学の研究者、親族の旅費や宿泊費など計906万円を九大に経費として請求した。
九大は一度は支払ったものの「不適切な予算執行の疑いがある」と情報提供があり、調査を開始。15年に「感謝の夕べ」や2次会は私的な会合であり、シンポジウム以外の617万円は不適切な支出だったとの調査結果をまとめ、元教授に返還を求めて19年12月に提訴した。
元教授側は「感謝の夕べも研究者と意見交換する重要な場で、2次会も公的な会だった」として、適切な支出だと反論していた。
小野寺裁判長は「感謝の夕べは学術的な交流というより、元教授の退任を祝うことを主眼としていた」と認定。研究目的とは認められず、2次会の経費や親族の旅費や宿泊費も含めて「九大の諸規定に沿うものとは認められない」として元教授に支払いを命じた。
また、元教授は当時九大に在籍しており、九大の適切な予算執行に対する注意義務があったにもかかわらず、財務担当者への相談もほとんど事後的で「重大な過失があった」とも指摘した。
九大は毎日新聞の取材に「判決文が手元に届いていないのでコメントを差し控えたい」と回答。元教授については現在所属する大学に取材を申し込んだが、19日は回答を得られなかった。【平塚雄太】