「お土産」にはなりにくいけど、美味しさはお墨付き 地元ホテルが厳選した「道民ソウルフード特集」に反響

全国に約160店舗を展開するビジネスホテルチェーン「スーパーホテル」のある試みが、2021年秋、ツイッター上で話題になった。
それは、北海道旭川市にあるスーパーホテル旭川で配布されている、道民ソウルフードの案内だ。
「あえてお土産として選ばないかもしれない道民ソウルフード特集」と名付けられたリストの中に、観光客向けのお土産品は一切ない。スーパーホテル旭川付近のコンビニやスーパーで購入できる、道民ならおなじみの食品ばかりが紹介されているのだ。
例えば、「おつまみ」として記されているのは、ザンギ、こまい、山わさび揚げ。ザンギは「唐揚げより皮が薄くて味しっかり!」。こまいは、「手で裂きながら一味・マヨネーズに醤油をちょっと垂らして」食べるらしい。出張中のビジネスパーソンは思わずそそられるに違いない。
一方、「おさけ」としてすすめられているのは、国士無双(高砂酒造:旭川)、國稀(國稀酒造:増毛)、福司(福司酒造:釧路)、上川大雪(上川大雪酒造:上川)、男山(男山酒造:旭川)、北の勝(碓氷勝三郎商店:根室)といった銘柄だ。北海道以外の人には馴染みがあまりないかもしれないが、いずれ劣らぬ人気の地酒だ。
旅先の孤独なビジネスパーソンを癒やしてくれる、願ってもない晩酌セット、しかも北海道ならではの貴重な味と言えるだろう。
ツイッターにも、「こまいに國稀、男山、これ最高」「国稀が入ってるのはよく判ってるな、と思います」といった声が寄せられている。
この「道民ソウルフード特集」がつくられたのはなぜか? そしてどのようにつくられたのか? Jタウンネット記者はスーパーホテルに取材した。
スーパーホテル旭川はJR旭川駅から徒歩5分にある、典型的なビジネスホテルだ。富良野にあるフロンティア・フラヌイ温泉から直送の天然温泉が、疲労解消、リラックス効果抜群と評判のようだ。
Jタウンネット記者の取材に応じたのは、スーパーホテル経営品質本部CS推進部の担当者だった。
やはりコロナ禍による経営環境の変化がきっかけとなったようだ。
「道民ソウルフード案内」は、2020年11月から企画し、2021年1月から配布されているという。道内からの宿泊客はもちろんだろうが、道外からの宿泊客にとっても嬉しい情報提供であることは間違いない。
では、「道民ソウルフード案内」の商品リストは誰が、どんな風に選んでいったのだろうか。
作っていく中で判明したのは「地元民」だけでこれを作成することが難しい、ということだった。「なぜなら地元ではあるのが当たり前で特別と思っていないからです」と担当者は説明する。
他府県から着任した支配人と、地元出身のスタッフが協議に協議を重ねて、企画、制作した。配布を始めてから北海道民のお客様からの「これもいれてほしい」などリクエストも取り入れ、その都度改定しているのだという。
ツイッターには、北海道民や北海道出身者からこんな声も寄せられている。
ツイッター上での反響について、担当者は「予想以上の反響で驚いていますが、図らずも『地域とお客様を結ぶ【ご当地結びスタ】』の活動の取り組みがこのように多くの反響をいただき、大変嬉しく思っています。地域活性化に少しは貢献できていれば幸いです。これからもSDGsを推進し、地域とお客様に喜んでいただけるホテル作りをしてまいりたいと思います」と、コメントした。
地元とのつながりを深めるビジネスホテルチェーン「スーパーホテル」の活動にこれからも注目したい。