政権幹部、続々沖縄入り 参院選、知事選へてこ入れ

10月の岸田文雄政権発足以降、政府・与党幹部が続々と沖縄県入りしている。
26日には、沖縄基地負担軽減を担当する栗生(くりゅう)俊一官房副長官が米軍普天間飛行場のある同県宜野湾市を訪れた。沖縄は来年1月の名護市長選を皮切りに重要選挙が相次ぐ選挙イヤーとなる。基地問題や米軍施設での新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生をめぐる政府対応は選挙にも影響するため、政府・与党はてこ入れを強化している。
「普天間飛行場の負担軽減について、目に見える成果を一つ一つ積み上げていくことが重要だ」。栗生氏は宜野湾市役所での松川正則市長との会談でこう述べ、普天間飛行場の名護市辺野古への移設を着実に進めたい考えを重ねて示した。27日には同県の負担軽減に向けた作業部会に出席する予定だ。
沖縄は来年、名護市長選を皮切りに、夏の参院選や秋の県知事選など重要選挙が続く。岸田首相は負担軽減に取り組む姿勢として「丁寧な説明、対話による信頼」を掲げ、沖縄への対応に注力している。
11月上旬には負担軽減担当相を兼ねる松野博一官房長官が県庁で玉城デニー知事と会談。同下旬には自民党の茂木敏充幹事長が沖縄県連幹部と意見交換した。その後も菅義偉前首相や遠藤利明選対委員長が沖縄入りしている。
一方の沖縄側は政府への要望活動を強めている。
23日には、玉城氏が首相官邸に栗生氏を訪ね、普天間飛行場の危険性除去や米軍基地の整理縮小などを要望した。
米軍基地キャンプ・ハンセン(同県金武町)で発生した新型コロナのクラスター問題では、在日米軍をめぐる水際対策の徹底なども求めた。24日に閣議決定した令和4年度予算案では、沖縄振興予算が減額となり、政府と沖縄側との攻防は繰り返されている。
名護市長選は、移設推進の自民が推す現職と、移設反対を掲げる「オール沖縄」の新人候補の戦いとなる公算が大きい。基地問題を左右する選挙に負ければ政権運営にも影響を与えかねない。政府としては丁寧な対応に万全を期す考えだ。(岡田美月)