遺品整理も…「苦しみ一生続く」 池袋暴走事故の遺族

2019年、東京・池袋の暴走事故で妻と娘を失った松永拓也さん(35)は、刑事裁判が終わったことを機に、2人の遺品の整理を始めた。
今も交通事故をなくすための活動を続ける松永さんの思いを取材した。
2019年の4月に起きた池袋の暴走事故で、妻の真菜さんと娘の莉子ちゃんを突然、失った松永拓也さん。
2021年9月、刑事裁判が終わったことを機に、遺品の整理を始めた。
事故で妻と娘を亡くした松永拓也さん「最初に引っ張り出した段ボールがこれだったんですど、開けた瞬間に、一番上にこの莉子の誕生日の時の写真がこうやって出てきて」、「これは莉子が1歳の時、これは莉子10カ月の時」、「こうやって見始めちゃうと止まっちゃうんですよ、作業が」
2人が着ていた服や自転車などの事故にあった時の遺品は、靴以外すべて処分したが、思い出が詰まった写真やおもちゃには、なかなか手をつけられずにいる。
松永拓也さん「こうやってよみがえらせてあげた方がいいのかなとか。でも彼女たちは、前を向いて生きていてほしいと思っているのか、わからないから…。これが交通事故の現実。こんなことはだから誰にも味わってほしくない」
事故を起こした旧通産省元幹部の飯塚幸三受刑者は、禁錮5年の実刑判決が確定し、90歳で収監されたが、正式な謝罪は一度もないまま。
松永さんは、「一瞬の事故で、後悔、無念、悲しみ、苦しみが一生続く。だから起きてはいけない」と話す。
松永拓也さん「(事故が起きないように)社会全体で一緒に考えていきたい。過去は変えられないけれど、未来は変えられるから」
“2人の命を無駄にはしない”。
松永さんは、その思いを胸に、交通事故をなくすための活動を続けている。