2歳児、なんで「狭い所」が好き?実は遊んでいるだけじゃなかった…専門医の答え 大人にも必要な安全圏

乳幼児(0歳から就学するまで)は、「なんでそうなる?」と大人からすると不思議に思う行動をとることがあります。2歳くらいになると、洗濯かごなど狭い所が気に入ってしまいがちです。いったいなんでそんなに狭い所が好きなんでしょう? 実はこれ、ただ遊んでいるだけはないのです。小児科医・小児神経専門医の小西薫さんに「#乳幼児の謎行動」を聞きました。【質問】2歳の息子が、狭いところに入るのが好きです。机やいすの下、戸棚や引き出しの中のほか、特に、洗濯かごがお気に入りです。小さい子どもはなぜ狭いところに入りたがるのでしょうか。<相談者:2歳の息子と1歳の娘がいる女性(37歳)>募集した質問をもとに筆者が小西さんに取材しました。

【マンガ】クリスマスツリー、まさかの物で再現?赤ちゃんの「あるある」に共感胎内環境に似ている?安心感――狭い所というのは、この時期の子どもにとって心地よいものなのでしょうか?今まで寝ていた赤ちゃんが立って歩けるようになると、新しい世界を知りたくて家の中を探検します。そして、たまたま中に入れる物を見つけて入ってみると、心地が良いと感じるのでしょう。これは感覚的な理由が一番大きいと考えられます。触覚の種類の一つに、硬さや柔らかさを感じる「圧覚」があります。適度に強く抑えられる「圧覚」は心地よい、落ち着くと感じると言われています。段ボールや洗濯かごなど囲われているものは、体が密着していて窮屈で適度な硬さがあります。ちょうど、胎内の環境に似ているので本能的に安心できるのかもしれません。抱きしめられたり、手を握られたりする安心感に近いのではないでしょうか。かくれんぼや鬼ごっこ…少しずつ広がる遊び――何歳ごろから狭い所に入るようになるのでしょうか。1歳を過ぎて歩けるようになった頃は、「心地よい」という理由で狭い所に入っていますが、そこから少しずつ、遊びに発展していきます。隙間からのぞいた景色が普段と違って見えたり、声が響いて聞こえたりと、発見があり「感覚的な遊び」を楽しんでいます。さらに2歳を過ぎると、「見立てつもり遊び」や「ごっこ遊び」に発展していきます。この頃になると、ただ隠れるだけではなく、かくれんぼをしてみたり、小さな部屋のようにしておままごとをしてみたりと遊びが広がっていきます。1人で楽しんでいたのが、他者との関係も加わっていくことで、コミュニケーション力を付けていくことにつながります。大人になっても必要な「心の安全基地」――最近はSNSの動画などで、中高生に勉強机の裏に小さな秘密基地を作るのが流行っています。大人になっても狭い所が落ち着くという人たちもいます。小さい頃に狭い所が好きだったことは大きくなっても影響するのですか。基本的に「狭い所は安心する」というのは、大きくなっても幼少期に本能的に感じていたのと変わりません。視覚的、聴覚的なものを遮断できるため、自分だけの世界として、安心できる場所となります。たとえば、かんしゃくを起こしたお子さんを落ち着かせるため、静かな部屋につれて行くことがあります。日常と少し違う自分だけの場所があることで、気持ちを切り替えたり、クールダウンできます。大人になってもそのような「心の安全基地」というのは必要になってくるのではないでしょうか。小さいお子さんは、事故に注意――狭い所は事故もおきやすいと感じます。大人はどうやって関わっていけば良いでしょうか。温かく見守ってあげることが大切です。小さいときは、遊びに変化を与えるため、参加するのも良いでしょう。箱を開けていないいないばあをしてみたり、とんとんとんと叩いてみたりしてみると喜びますね。一方で、大きくなってから、基地として安心したいために中に入っている場合、無理に外に出そうとしたり、ちょっかいを出したりしないのが一番です。ただし、特に小さい頃は安全面の注意は必要です。ドラム式洗濯機に閉じ込められて亡くなってしまう事故などもあります。窒息するような、内側から自力で外に出られないような場所には入れないように事前に室内をチェックする必要があります。また、完全に子どもを放っておくのではなく、今どこにいるのかは把握しておきましょう。                     ◇withnewsでは赤ちゃんの謎行動を募集しています。「洗濯物を装着する」「前転したくてお尻を押されるのを待っている」など、みなさんの中で「そういえば……」とひらめいたものをハッシュタグ「#乳幼児の謎行動」をつけてツイートしてくれませんか? 編集部が取材にかかります。
乳幼児(0歳から就学するまで)は、「なんでそうなる?」と大人からすると不思議に思う行動をとることがあります。2歳くらいになると、洗濯かごなど狭い所が気に入ってしまいがちです。いったいなんでそんなに狭い所が好きなんでしょう? 実はこれ、ただ遊んでいるだけはないのです。小児科医・小児神経専門医の小西薫さんに「#乳幼児の謎行動」を聞きました。
【質問】2歳の息子が、狭いところに入るのが好きです。机やいすの下、戸棚や引き出しの中のほか、特に、洗濯かごがお気に入りです。小さい子どもはなぜ狭いところに入りたがるのでしょうか。<相談者:2歳の息子と1歳の娘がいる女性(37歳)>募集した質問をもとに筆者が小西さんに取材しました。
【マンガ】クリスマスツリー、まさかの物で再現?赤ちゃんの「あるある」に共感胎内環境に似ている?安心感――狭い所というのは、この時期の子どもにとって心地よいものなのでしょうか?今まで寝ていた赤ちゃんが立って歩けるようになると、新しい世界を知りたくて家の中を探検します。そして、たまたま中に入れる物を見つけて入ってみると、心地が良いと感じるのでしょう。これは感覚的な理由が一番大きいと考えられます。触覚の種類の一つに、硬さや柔らかさを感じる「圧覚」があります。適度に強く抑えられる「圧覚」は心地よい、落ち着くと感じると言われています。段ボールや洗濯かごなど囲われているものは、体が密着していて窮屈で適度な硬さがあります。ちょうど、胎内の環境に似ているので本能的に安心できるのかもしれません。抱きしめられたり、手を握られたりする安心感に近いのではないでしょうか。かくれんぼや鬼ごっこ…少しずつ広がる遊び――何歳ごろから狭い所に入るようになるのでしょうか。1歳を過ぎて歩けるようになった頃は、「心地よい」という理由で狭い所に入っていますが、そこから少しずつ、遊びに発展していきます。隙間からのぞいた景色が普段と違って見えたり、声が響いて聞こえたりと、発見があり「感覚的な遊び」を楽しんでいます。さらに2歳を過ぎると、「見立てつもり遊び」や「ごっこ遊び」に発展していきます。この頃になると、ただ隠れるだけではなく、かくれんぼをしてみたり、小さな部屋のようにしておままごとをしてみたりと遊びが広がっていきます。1人で楽しんでいたのが、他者との関係も加わっていくことで、コミュニケーション力を付けていくことにつながります。大人になっても必要な「心の安全基地」――最近はSNSの動画などで、中高生に勉強机の裏に小さな秘密基地を作るのが流行っています。大人になっても狭い所が落ち着くという人たちもいます。小さい頃に狭い所が好きだったことは大きくなっても影響するのですか。基本的に「狭い所は安心する」というのは、大きくなっても幼少期に本能的に感じていたのと変わりません。視覚的、聴覚的なものを遮断できるため、自分だけの世界として、安心できる場所となります。たとえば、かんしゃくを起こしたお子さんを落ち着かせるため、静かな部屋につれて行くことがあります。日常と少し違う自分だけの場所があることで、気持ちを切り替えたり、クールダウンできます。大人になってもそのような「心の安全基地」というのは必要になってくるのではないでしょうか。小さいお子さんは、事故に注意――狭い所は事故もおきやすいと感じます。大人はどうやって関わっていけば良いでしょうか。温かく見守ってあげることが大切です。小さいときは、遊びに変化を与えるため、参加するのも良いでしょう。箱を開けていないいないばあをしてみたり、とんとんとんと叩いてみたりしてみると喜びますね。一方で、大きくなってから、基地として安心したいために中に入っている場合、無理に外に出そうとしたり、ちょっかいを出したりしないのが一番です。ただし、特に小さい頃は安全面の注意は必要です。ドラム式洗濯機に閉じ込められて亡くなってしまう事故などもあります。窒息するような、内側から自力で外に出られないような場所には入れないように事前に室内をチェックする必要があります。また、完全に子どもを放っておくのではなく、今どこにいるのかは把握しておきましょう。                     ◇withnewsでは赤ちゃんの謎行動を募集しています。「洗濯物を装着する」「前転したくてお尻を押されるのを待っている」など、みなさんの中で「そういえば……」とひらめいたものをハッシュタグ「#乳幼児の謎行動」をつけてツイートしてくれませんか? 編集部が取材にかかります。
胎内環境に似ている?安心感――狭い所というのは、この時期の子どもにとって心地よいものなのでしょうか?
今まで寝ていた赤ちゃんが立って歩けるようになると、新しい世界を知りたくて家の中を探検します。そして、たまたま中に入れる物を見つけて入ってみると、心地が良いと感じるのでしょう。
これは感覚的な理由が一番大きいと考えられます。触覚の種類の一つに、硬さや柔らかさを感じる「圧覚」があります。適度に強く抑えられる「圧覚」は心地よい、落ち着くと感じると言われています。段ボールや洗濯かごなど囲われているものは、体が密着していて窮屈で適度な硬さがあります。ちょうど、胎内の環境に似ているので本能的に安心できるのかもしれません。抱きしめられたり、手を握られたりする安心感に近いのではないでしょうか。
かくれんぼや鬼ごっこ…少しずつ広がる遊び――何歳ごろから狭い所に入るようになるのでしょうか。
1歳を過ぎて歩けるようになった頃は、「心地よい」という理由で狭い所に入っていますが、そこから少しずつ、遊びに発展していきます。隙間からのぞいた景色が普段と違って見えたり、声が響いて聞こえたりと、発見があり「感覚的な遊び」を楽しんでいます。
さらに2歳を過ぎると、「見立てつもり遊び」や「ごっこ遊び」に発展していきます。この頃になると、ただ隠れるだけではなく、かくれんぼをしてみたり、小さな部屋のようにしておままごとをしてみたりと遊びが広がっていきます。1人で楽しんでいたのが、他者との関係も加わっていくことで、コミュニケーション力を付けていくことにつながります。
大人になっても必要な「心の安全基地」――最近はSNSの動画などで、中高生に勉強机の裏に小さな秘密基地を作るのが流行っています。大人になっても狭い所が落ち着くという人たちもいます。小さい頃に狭い所が好きだったことは大きくなっても影響するのですか。
基本的に「狭い所は安心する」というのは、大きくなっても幼少期に本能的に感じていたのと変わりません。視覚的、聴覚的なものを遮断できるため、自分だけの世界として、安心できる場所となります。
たとえば、かんしゃくを起こしたお子さんを落ち着かせるため、静かな部屋につれて行くことがあります。日常と少し違う自分だけの場所があることで、気持ちを切り替えたり、クールダウンできます。大人になってもそのような「心の安全基地」というのは必要になってくるのではないでしょうか。
小さいお子さんは、事故に注意――狭い所は事故もおきやすいと感じます。大人はどうやって関わっていけば良いでしょうか。
温かく見守ってあげることが大切です。小さいときは、遊びに変化を与えるため、参加するのも良いでしょう。箱を開けていないいないばあをしてみたり、とんとんとんと叩いてみたりしてみると喜びますね。
一方で、大きくなってから、基地として安心したいために中に入っている場合、無理に外に出そうとしたり、ちょっかいを出したりしないのが一番です。
ただし、特に小さい頃は安全面の注意は必要です。ドラム式洗濯機に閉じ込められて亡くなってしまう事故などもあります。窒息するような、内側から自力で外に出られないような場所には入れないように事前に室内をチェックする必要があります。また、完全に子どもを放っておくのではなく、今どこにいるのかは把握しておきましょう。