選手村の自動運転バス事故、トヨタ社員を書類送検

東京パラリンピック選手村(東京都中央区)で昨年8月に起きた自動運転バスの事故で、警視庁は6日、車両を操作していたトヨタ自動車の男性社員(39)(愛知県豊田市)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で東京地検に書類送検した。
捜査関係者によると、情状意見については、起訴を求める「厳重処分」ではなく、地検に判断を委ねる「相当処分」とした。
警視庁幹部によると、社員は昨年8月26日午後2時頃、選手村内を巡回する自動運転バス(定員20人)を操作。信号のない交差点を右折した際、横断歩道を歩いていた柔道(視覚障害)男子81キロ級の北薗新光選手(30)に接触し、左足に軽傷を負わせた疑い。
事故直前、近くにいた警備員を検知して自動停止。その後、社員が手動で再発進させた直後に北薗選手に気付いて減速ボタンを押したが、間に合わなかった。社員は「選手が横断歩道を渡らないよう警備員が制止してくれると思っていた」と供述したという。
バスは特定の条件下で緊急時もシステムが運転する「レベル4」の自動運転の性能を持つが、選手村では社員が操作する「レベル2」で運行していた。このため警視庁は社員に回避義務があったと判断した。
トヨタ広報部は「捜査中なのでコメントは差し控えたい」としている。