世田谷一家殺害事件 遺族の願いと真相解明を阻む「法の壁」

東京・世田谷区の閑静な住宅街。ここで、宮澤みきおさん(当時44)ら一家4人が何者かに殺害されてから21年がたつ。
「’21年10月には週刊誌『FLASH』で、当時、世田谷区内の焼き肉店で働いていた男性を対象として、警察が捜査を進めていると報じられました多くの聞き込み捜査のうちの一つとみられます」(全国紙記者)
これまで警察は計28万人超の捜査員を投入。のべ5900万件の指紋、130万件のDNA情報を収集し、調べてきた。捜査関係者が、現在の捜査の内情を明かす。
「現場には、凶器の包丁など数ヵ所に犯人と思(おぼ)しき人物のDNAが残されていました。DNA鑑定の精度の向上とともに、聞き込みとDNAの収集により力を入れています。しらみ潰(つぶ)しに聞き込み調査を進め、その中で協力いただいた方には遺伝子情報の提供もお願いして、一つずつ現場のものと照合しています」
事件から時間が経ち、捜査員の数は限られているものの、地道な捜査が今も続けられている。しかし、そこには「法の壁」が立ちはだかっているのだという。
「アメリカでは、採取した遺伝子情報から再現度の高い似顔絵を作成し、犯人逮捕に繋がった例がこれまでで20数件もあります。ただ、日本では遺伝子に関わる部分は『究極の個人情報』と考えられ、DNA捜査に活用されていません。遺伝子情報の活用を日本も取り入れるべきです」(警視庁成城署元署長・土田猛氏)
’21年12月18日には、現場近くで『宙(そら)の会』の集会が開かれ、殺されたみきおさんの母・節子さん(90)が、幅広いDNA捜査実現のため、法整備の推進を訴えた。
時効なき未解決事件。警察と遺族の闘いは続く――。