「競艇のため金が必要」 ATMから1億円を盗んだALSOK警備員 なるほどの“手口”と逮捕直前までバーベキュー

本来、ATMの現金を守るための警備員があろうことか、業務中に多額の現金を盗むという驚きの事件が起きた。角川恵太容疑者(33)は、警備会社ALSOKに勤務していた2021年10月、千葉県内の6つのATMから、現金およそ1億円を盗んだ疑いで、5日、逮捕された。
ALSOKの警備員が制服を着て、時にはヘルメットや警棒を装備して、ATMや金融機関で、警備や現金の輸送業務を行う姿を見たことがある人も多いかもしれない。角川容疑者もその1人だった。
2011年に入社以来、10年ほど、金融機関から管理を委託されたATMの警備輸送などの業務を担当していた角川容疑者。ところが、ATMの点検や掃除などのメンテナンス業務を行っていた際、6カ所のATMから、合わせて9589万円を盗んでいたという。
ATM1カ所につき、800万円から2000万円余を持ち去っていたとされる。数日後、別の社員がATMを点検した際に、金額が不足していることが判明。社内調査の結果、角川容疑者が業務中に盗んだことを認めたという。
そもそも警備員がATMから1億円もの大金を盗めるものなのか。一般的に、「現金に触れる業務」の場合、警備員が2人以上で業務に当たるとされる。しかしメンテナンス作業は、「現金に触れる業務」ではないため、角川容疑者は1人で業務に従事していたという。
なるほど”相棒”がいない1人作業に乗じた犯行だったのだ。防犯カメラには一連の様子が捉えられていた。本来はメンテナンス業務に必要のない”鍵”を使い、ATMを開け、中の現金を抜き取っていたという。
調べに対し、角川容疑者は「俺のやったことに間違いありません」と犯行を認め、「競艇をするために金が必要だった」と供述。盗んだ多額の金はギャンブルを含め“遊ぶ”ために使っていたようだ。
勤務した10年間でトラブルなどはなく、トラブルを起こすような人物でもなかったという角川容疑者。盗みが発覚した2021年11月に懲戒解雇になり、その後は無職だった。近隣住民によると、逮捕される数日前には市原市の自宅でバーベキューを楽しむ姿もあったという。
捜査が自分の身に迫っていることは知っていたはずだ。そんな男が悠々自適な生活を送っていたとは。ALSOKから千葉県警には他にも複数の被害届が出されている。角川容疑者は以前から同様の手口で複数回、犯行を繰り返していたとみられる。千葉県警は余罪を追及する方針だ。
(フジテレビ社会部・千葉県警担当 風巻隼郎)