自宅療養で救急車を呼ぶべき13の症状

新型コロナウイルスのオミクロン株の急速な拡大とともに、東京都内ではここ2週間ほどで、自宅療養者の数が40倍以上に膨れあがっています。専門家は「重症者が今後、遅れて増えてくる」とも指摘していて、注意が必要です。
■自宅で亡くなった感染者の調査結果を公表
13日、全国の新規感染者はおよそ4か月ぶりに1万8000人を超えました。東京都では去年9月以来の3000人超えとなり、11の県で過去最多となりました。そして13日に初めて秋田県と佐賀県でオミクロン株の感染者が確認されたため、これで47都道府県全てでオミクロン株が確認されたことになります。
また、14日は大阪で2800人前後となる見通しとなったほか、広島では過去最多の997人。愛媛では、220人と3日連続で過去最多を更新しました。
感染者の急速な増加とともに自宅療養者も増えています。東京都内の自宅療養者の推移を示したグラフをみると、新規感染者が79人だった今月1日時点では自宅療養者は85人でした。ところが、そこから急増し、13日は3874人となりました。2週間ほどで40倍以上となりました。
去年の第5波では、自宅療養中に亡くなるケースが相次ぎ、問題となりました。
13日、厚労省の専門家会議は、全国で去年8月と9月に自宅で亡くなった感染者についての調査結果を公表しました。報告があったのは202人でした。自宅療養中だった人のほか、亡くなった後で感染が確認された人も含まれています。
年齢別にみますと、50代が28%と最も多く、次いで70代以上が27%となっています。基礎疾患があったかどうかは、あった人が52%、なかった人が24%という調査結果でした。
どのような経緯で亡くなったのかの具体例ですが、「呼吸が苦しい症状はあったものの、本人の判断で医療機関を受診せずに亡くなり、その後、陽性が判明した」というケースがありました。また、「抗原検査で陰性だったことやワクチン接種後だったことから、医療機関で副反応の可能性と診断されましたが、数日後に亡くなり、その後、陽性が判明した」という事例もありました。
■自宅療養で救急車を呼んだ方がいい13の症状
最悪の事態を防ぐため、改めてどのようなことに気をつければいいかおさらいします。
自宅療養をする際、救急車を呼んだ方がいいのは、どのような症状が出た時なのか。緊急性の高い13の症状を、コロナ専門家有志の会がツイッターでまとめています。
まずは自分でチェックできるものです。
1.唇が紫色になっている
2.息が荒くなった(呼吸数が多くなった)
3.急に息苦しくなった
4.生活をしていて少し動くと息苦しい
5.胸の痛みがある
6.横になれない・座らないと息ができない
7.肩で息をしている
8.突然(2時間以内を目安)ゼーゼーしはじめた
9.脈がとぶ、脈のリズムが乱れる感じがする
以上の症状があれば、診断した医師や自治体の窓口に相談するほか、救急車の要請をしてほしいということです。
そして、家族や同居する人がチェックするものとして、次の項目が挙げられています。
10.顔色が明らかに悪い
11.いつもと違う、様子がおかしい
12.ぼんやりしている(反応が弱い)
13.もうろうとしている(返事がない)
このような症状があれば、救急車を要請してほしいとしています。
■オミクロン株の新たな特徴
こうした中、オミクロン株について、また新たな特徴がみえてきました。

これに関連して、京都大学の西浦博教授は13日に開かれた厚労省の専門家会議で、「オミクロン株は『世代時間』が短い。当初、想定していたよりピークは低く、規模も小さい可能性がある」と指摘しています。
難しそうな言葉が出てきましたが、「世代時間」というのは、ある人が感染してから他の人に感染させるまでの時間のことです。この時間が、デルタ株などよりもかなり短いので、感染力は強くてもそれが長くは続かない可能性があることが分かってきました。このため、全体の感染者数も当初の予想よりは少なくて済むのではないかということです。
西浦教授は、「オミクロン株の流行は20~30日間でピークを迎える可能性が高い。そのピークから15日以上遅れて重症者が増える傾向がみられている」と指摘しています。つまり、感染者数や病床使用率だけをみながら対策していると、手遅れになるかもしれないということです。ただし、このデータは3回目の接種がかなり進んでいるイギリスの例なので、まだ多くの高齢者が3回目接種を受けていない日本では、医療への負荷が一層大きくなるリスクがあるとしています。

これだけ感染者が急拡大してくると、自宅療養者も再び急増することは避けられません。ただ、前回とは明らかに違うオミクロン株の特徴をしっかりと踏まえて、その状況に合わせた対策を柔軟かつ迅速に取り入れていくことが求められています。